思考停止とは|その状態を招く6つの原因と思考を活性化させる方法5選

自分づくりと思考
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思考停止してる』とは、ネガティブな人物評価の際に使われる表現の1つです。なぜ、思考停止がそのような評価につながるのでしょうか?

その理由は、思考停止とは簡単にいえば自分の頭で考えていないということであり、その様子からは非学習的、非自立的、非生産的、非創造的等の印象を周囲に与えてしまうからです。

この記事では脱思考停止に向けて、そのような状態を招く原因と思考を活性化させる方法について述べていきたいと思います。

この記事を書いた人
しまもと

法政大学スポーツ健康学部准教授 / 工学部出身の心理学者 / 専門は自分づくりを支援するライフスキルコーチング / 20年にわたる活動の成果をもとに 「理想の自分を実現したい!」と願うすべての日本人へ届ける気概と熱意で執筆中

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思考停止とは

簡単にいえば、脳という細胞組織の力を発揮できていない状態です。例えば、筋組織(筋力)であれば何か重たいものを持ち上げるときにその力を発揮することができます。

それと形は同じで、何かアイディアや解決策、ある答えを出さなければならないときに力を発揮してくれるのが脳ということです。例えていうなら、思考停止とは脳が汗をかいていない状態ということです。

もしあなたが、なにひとつ不自由なくストレスフリーに近い状態で、複数のルーティンに沿って日々を快適に過ごすことができているなら、あなたの脳は思考停止に近い状態にある可能性があります。

新しいことを学ぼうとしている時、自分で何か問題を解決しようとしているとき、より生産的・より効率的な活動のあり方を模索し、追求しようとしているとき、あなたの脳はいつも以上に働いていて、その様子は思考停止とは真逆の状態にあるといえるでしょう。

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思考停止のデメリット

 

デメリット1: 考える力を伸ばすことができない

考える力とは思考力とも言い換えることができるもので、簡単にいえば自分自身である答えやアイディアを自由に導き出すことができる力のことです。

考える力自体は、自ら考え・判断し、行動していけるという主体性の根幹となる能力で、人工知能・AIが台頭する現代、子どもから大人までその重要性が指摘されています。

この力を身に付けるためには、基本的に、種々の物事について自ら考えてみるということが必要です。

つまり、思考停止の状態が長くつづくと、その間はこの考える力がトレーニングされないということになります。

日々の生活の中で考える力を効率的に伸ばしていくためには、極力、思考停止の時間を少なくしていきたいですね。

 

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デメリット2: パフォーマンスの発揮に負の影響を及ぼす

これは「考える力を伸ばすことができない」に付随するデメリットです。

ヒトが発揮するさまざまなパフォーマンスには、専門的な知能・技能に加えて以下の4つの基礎的・汎用的能力が関係しています。

  •  自分に合った目標を適切に設定できる力
  •  目標達成に向けて最後まで諦めず努力できる力
  •  ミスや失敗の負の事象を挽回していける力
  •  考える力

 

また、上の4つの能力要素は密接に関連し合っています。つまり、考える力を身につけられない・伸ばすことができない場合、パフォーマンスの発揮にも負の影響を及ぼしてしまう可能性があるということです。

パフォーマンスの発揮に向けて、必要な資格・ライセンスの取得を目指していくのもいいですが、それと同時に、この考える力を伸ばしていくことも大切だと思います。

デメリット3: いいように操られてしまう

思考停止の状態にある人は、悪くいえば操り人形のような存在といえます。例えば、赤ちゃんから幼児期にかけては、ほぼすべての子が親のいいなりになっています。

それと同じような形で、思考停止の状態にある大人は、周囲に上手く操られてしまうおそれがあります。

小さい頃に受けた親からの直接的なコントロールに限らず、日々何気なく取り入れている情報によっても、間接的にコントロールされる可能性はあります

つまり、あなたが日々参照している情報源からの多様な情報が、知らず知らずのうちにあなたをある方向へと誘導している可能性があるということです。

そのように考えると、高度情報化社会に生きる現代人にとって、思考停止のリスクは思った以上に大きいといえそうです。

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思考停止のメリット

思考停止を招く原因を述べる前に、思考停止のメリットにも触れておきます。それをシンプルに表現すれば、頭を休めることができるというものです。

なにかのエンジンと同じで、私たちの心身も時にオーバーヒートの状態になります。そんな時必要なのは、とにかく休養です。

頭が沸騰状態になってしまった時は、思考を停止して何も考えないのが一番です。目を閉じて視界からの情報も遮断すれば、より効果的だと思います。そのまま睡眠モードに突入してしまいそうですが。

 

また、日々の生活の種々の場面において、私たちは何も考えずに無意識に行動している時があります。

例えば、ボーとしながらでも歯磨きができたり、自動車や自転車の運転ができるといった様子です。これはオートパイロットと呼ばれ、脳がエネルギーを節約するための機能とされています。

◆―関連情報―◆ 人間の脳には「自動運転」が備わっている/GIZMODO

 

あなたは1日のどのくらいの時間をこのオートパイロットのモードで過ごしていますか?のんびりと休日を過ごすような場合は、その割合はちょっと多くなりそうですね。

でも、次の平日に向けてエネルギーを充電しておきたいときは、オートパイロットは大事だと思います。

 

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思考停止の状態を招く原因

 

原因1: 正解が与えられる学習環境

学校教育を中心とした学習では、必ず模範回答が用意されています。それらは児童・生徒の学習定着度や理解度を確認するために必要なもので、それ自体に問題があるというわけではありません。

ですが、すぐにその回答を確認しようとする姿勢や、その回答以外は認められないという姿勢は、長期的にみると自ら考える力の獲得に悪影響を及ぼしてしまっています。

自分で考えることよりも答えの暗記ばかりを優先してしまうと、思考停止の状態を自ら招いてしまうおそれがあります。

 

原因2: 提供される情報はすべて正しいとの思い込み

高度情報化社会を迎え、日々私たちは膨大な量の情報に触れることができています。

物事の性質を表す言葉の1つに「」がありますが、それは当然、スマホ等を通じて身近に触れることができる情報にも適用することができます

つまり、手軽に触れることができる情報の中には、残念ながらクオリティーの低いものも見られるということです。

目の前の情報と賢く付き合っていくためには、その内容をすべて鵜呑みにすることなく、何を取り入れていくかを慎重に考えていく必要があります。

その都度、情報の真偽を明らかにすることは難しいですが、『この情報は本当かな?』と、一定の距離間を確保しておくことは大切ではないでしょうか。

原因3: 社会における同調圧力

私たちの社会には全員が右へならえといった感じで、社会全体に見られる様式やその雰囲気に合わせようという圧力があるようです。

そのような圧力に抗わず、いつもみんなと同じようにその流れに従って行動していると、『本当にこれでいいのかな?』『何のために○○をしているのかな?』といった疑問がなかなか湧いてこなくなります。

その姿はまさに思考停止に近い状態といえるのではないでしょうか。

 

原因4: 便利な世の中

生活が便利になればなるほど、皮肉にも自分自身で悩み・考えるというプロセスが不要になってきます

最近では、人工知能・AIに音声でお願いすれば代わりになんでも瞬時に行ってくれます。これ自体は技術の進歩で喜ばしいことですが、その恩恵にどっぷりと浸かりつづけてもよいのでしょうか。

気がついた時には、AIなしでは何もできない自分になってしまっているかもしれません。既にそれと近い状況が発生してしまっている可能性もあります。

あなたはスマホなしで、日常生活を送っていくことができますか?

私はちょっと自信ないかも。。

 

原因5: 自分は考える力がないとの思い込み

これは普段、学生と接する中で感じている点です。例えば、何か問題を学生側に提示した時に、反射的に『わかりません』という反応が返ってくるときがあります。

ですがその後、時間をかけてじっくりと取り組んでもらうと、しっかりとした答えを出すことができます。

反射的・無意識的に『わかりません』と発してしまう根底には、「自分には考えることができない」「自分には考える力がない」との思い込みがあるのではないでしょうか。

それは単なる思い込みであって、正しくは考える力が未だトレーニングされていない脳が力を発揮できていないということであるはずです。

原因6: 単純思考になってしまっている

思考停止に近い状態として、「物事を深く考えられていない」「考え方がいつもワンパターンである」というのがあります。つまり、単純思考になってしまっているということです。

例えば、2022年7月に実施された参議院議員選挙において、ある野党の候補者の方が以下のフレーズを主張していました。

今だけ、金だけ、自分だけになってしまっていないか

 

もちろん、日々生活をしていくために今が大事、お金も大事、そして、自分も大事であることに変わりはありません。

ですが、今だけよければいい、お金だけもらえればいい、自分だけ良ければいい、というのも見方によっては単純思考といえます。

いまこの瞬間だけでなく、物事を長期的に見る必要性はないか。お金よりももっと大切なものがあるのではないか。いまの自分があるのは、自らの頑張りとともに周囲のどのような支えがあったからだろうか。

冷静に注意深く考えてみると、いろいろな気づきや発見があるとともに、それらは思考の深まりを促してくれるはずです。

 

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思考を活性化させる方法

 

方法1: 難易度の低い小さな目標を設定する

人間は『できた!』という達成感を味わうと、『またできるようになりたい』『もっとできるようになりたい』といった成長への欲求が湧いてきます。

そして、そんな心理状態の下では、ただがむしゃらに練習をする・努力を継続するのではなく、『目の前の課題をクリアするためにはどうすればいいのか』という思考が伴っているといえます。

まさに、考えながら努力をしている姿であり、そこでは間違いなくあなたの思考は活性化しているはずです。

考えながら努力する姿勢を作るためには、できたという達成感を比較的容易に得られる小さな目標を設定する必要があります。

この段階では、設定するのは大きな目標である必要はありません。その大きな目標を細分化し、そのうちの1つに取り組むようにすればOKです。

以下の図のように、大きな目標の達成に向けて、個々の小さな目標を階段状に設定できれば理想的ですね。

難易度の高い大きな目標を設定したとしても、思考は必ずしも活性化しません。一つ課題をクリアできたという小さな達成感を得ることが、思考を活性化する鍵になってきます。

 

方法2: 考えるリストを用意していく

日々の仕事をはじめ、それ以外の生活場面においても、あれこれと熟考して答えを出す必要があることは少なくないはずです。

次の新商品・新製品のアイディアは?印象に残るキャッチコピーは?次の家族旅行はどこにいくべき?彼・彼女へのプレゼントは何にすべきか?などなど。

それらの問いに対して納得のいく答えを出すためには、やはり考える時間が必要になってきます。

そして、その考える時間を可能な限り多く確保するためには、その問いの存在自体を意識するタイミングを増やす必要があります

最も簡単なのは、考えるリストのようなものを常に用意しておくことです。それは紙でもスマホのアプリでもいいと思いますが、とにかくパッと確認できるものがいいですね。

それを見るたびに、あなたの思考はすぐに活性化するはずです。

 

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方法3: なぜ?と疑問に思う

考えることの起点は、『なぜ?』と疑問の思うことであるといっても過言ではありません。

誰しも小さい子どもの頃は、ほぼ毎日が疑問のオンパレードであったと思いますが、大人になるにつれ、疑問に思う頻度はどんどん減っていってしまいます。

でも冷静に考えれば、たとえ大人であってもまだまだ知らないこと・わからないことは無数にあるはずです。ただ、仕事等で専門にしている一部の分野について詳しく知っているということではないでしょうか。

疑問に思う対象は身近なことでOKだと思いますし、疑問に思うという思考習慣を手に入れられれば、あなたの思考はいまよりも活性化できるはずです。

それに『わかった!』という快感情を得られる確率も高まっていきますね。

 

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方法4: ある行動を繰り返す

ここでいう行動自体は、どんな小さなことでも構いません。部屋の掃除をする、本棚の整理を行う、食器を洗う、目的地に向けて車を運転する、などなど。

そのような行動を繰り返していると、次のような衝動に駆られてこないでしょうか。

 もっと効率よくできないかな…。

 

実際のところ、一つひとつの行動は工夫次第でより効率的に行うことができるはずです。人間は楽をしたいと思う生き物ですので、エネルギーの消費を節約することを目的に種々の行動を効率化していきます。

そのより望ましい形を模索し、追求していく過程において、あなたの思考は活性化していくというわけです。

 

方法5: 言語化のトレーニングを行う

自分が言いたいことを的確に言葉にできたとき、ヒトはある種の達成感を得ることができると思います。

あらゆる事象を的確に言葉にしていくためには、豊富な語彙とともに、自分なりの表現力が必要になってきます。

そのような言語化に際し、一つひとつの言葉を慎重に選ぼうとしているとき、あなたの思考は間違いなく活性化しているはずですね。

 

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まとめ

思考停止にはデメリットに加えメリットがありますが、この記事では1日の中での思考停止の時間を少なくする方向で内容を構成しました。

思考を活性化することで鍛えられる考える力(思考力)は、この先、人工知能・AIと人類とがWIN・WINの関係で共存していくためにも、極めて重要な能力であると思います。

その上で大切なことは、思考停止と思考を活性化する時間のメリハリをつけていくことであり、最も避けるべきは、思考停止の時間が1日の大半を占めるようになってしまうことではないでしょうか。

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