ポジティブシンキングとは?その意味や効果、役割、トレーニング法を解説

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将来への不安、日々の心配事、人間関係への不満、人と比べて落ち込む。。気がつけばネガティブに考えてばかり。一方で、物事をポジティブに考えている人もいます。そこには何か方法があるのでしょうか。

この記事では、ポジティブシンキングの意味やその効果役割トレーニング法というように、ポジティブシンキングについて幅広く述べていきたいと思います。

この記事を書いた人
しまもと

法政大学スポーツ健康学部准教授 / 専門は自分づくりを支援するライフスキルコーチング / 20年以上、自分づくりのプログラムと研究に没頭する変わり者 / 大学では毎年300名以上の学生とスポーツ心理学をベースに自分づくりの授業を行う / 大修館書店による月刊「体育科教育」の巻末エッセイを奇数月に担当中

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ポジティブシンキングとは

ポジティブシンキングとは、『よし、ポジティブに考えよう』といった感じで、意図的に自らの思考を肯定的なものへとコントロールする考え方(認知方略)だといわれています。

つまり、私たちは意識的に考えようとしなければポジティブに物事を考えることが難しい、さらにいえば、ネガティブ思考がベースになっている可能性があるということです。

また、ポジティブシンキングはトレーニングによって身につけることができる心理的スキルであるともいわれています。

この考え方にもとづけば、ポジティブ思考の人はこれまでに必要なトレーニングを積むことによって、普段からこの考え方を実践できるレベルに到達していると見ることができます。

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ポジティブシンキングの効果

以下の3つがポジティブシンキングの主な効果として挙げられます。

  •  モチベーションの維持やアップ
  •  集中を切らさない
  •  不安の軽減

これらはどれも人がパフォーマンスを発揮する上で欠かせないものであるため、ポジティブシンキングのトレーニングは、大舞台でプレーするアスリート(競技者)に対しても実施されています。

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人はネガティブ思考がお好き!?

ここで少し視点を変えて、ポジティブシンキングについてもう少し考えてみます。

突然ですが質問です。あなたはポジティブなことばかりを1時間、またはそれ以上にわたり考えつづけることができますか??

 

おそらく答えは『ノー』ではないかと思います。では反対に、ネガティブなことばかり考えつづけるのはどうでしょう?

 

こちらはおそらく『イエス』のはずです。

そのような様子を表す言葉に反芻(はんすう)があります。これは心理学的には主に「嫌な記憶を繰り返し思い出し、考えつづけてしまう様子」として用いられています。

私も学生の頃、何時間もネガティブなことばかりを家で考えつづけていました。以下のサイトでは「反芻思考とはひとり反省会である」として紹介されています。なるほどです!

関連情報  ひとり反省会(反芻思考)とは? / あらたまこころのクリニック

 

このことからも、私たち人間はネガティブな思考に適した頭脳を持っているということができると思います。

精神的な健康を維持・増進する上でポジティブシンキングは大切ですが、そのような明るい思考ばかりだとしんどくなってしまうということですね。

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人の思考様式はすぐには変わらない

物事の考え方、とらえ方というのは徐々に身についていくものです。一朝一夕といった短い時間で習得されていくものではありません。

なので、『ポジティブシンキングを身につける!』よりも、『ポジティブシンキングを徐々に身についていく!』という心構えの方が望ましいです。

習慣化に向けたトレーニングの文脈では、新たな思考様式・思考習慣を身につけるために必要な期間は、経験的に約6か月間といわれています。

まさに、「徐々に身につけていく」という意識を持つことが大切ですね!

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ポジティブシンキングを身につける準備

いきなり『ポジティブ思考になってください』と言われてもほぼ無理です。そこで、新たな思考習慣を身につけていくための準備について紹介します。

準備1: 自己否定を減らす

ネガティブな言葉の多くは自分に対して使われています。『自分はなんてダメなんだ』といった感じですね。

これは自己否定と呼ばれるもので、「いまの自分を認めることができない」「ありのままの自分を受け入れることができない」ために口にしてしまうものです。

このような自己否定を減らすためには、自分自身に課しているハードルを一段でも下げ、いまの頑張りを評価してあげることが大切です。

 

カテゴリー:自己理解

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準備2: ポジティブシンキングの人と過ごす

小さい子どもは親の言動を積極的に模倣することで自分というものを形作っていきます。その形は私たち大人も基本的には変わらないはずです。

第一線で活躍する有名人は人々の憧れの的です。ネガティブ思考の人の場合は、ポジティブ思考の人がうらやましく感じるのではないでしょうか。

であるなら、あなたの近くでポジティブ思考の人を見つけてください。その人がポジティブシンキングのお手本を見せてくれます。全部といわずとも、いくつかは取り入れてみたいと思う様子があるはずです。

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ポジティブシンキングの役割

ポジティブシンキングの役割を知れば、この思考習慣を身につけるためのトレーニング方法が見えてきます。

繰り返しますが、私たちの脳はポジティブなことよりもネガティブなことを長々と考えることに向いています。ポジティブなことを何時間も考えることはある意味大変です。

つまり、ポジティブシンキングとは短い時間だけ、大袈裟に表現すれば瞬間的に行うべきものということができます。

その短い思考でも十分に意味はあります。それはネガティブ思考(反芻思考)をストップさせる、または抑制するということです。

ネガティブに考えてしまいそうな時ほどポジティブシンキングが必要です。この思考を先に頭に中で巡らすことで、反芻思考が始まるのを抑えることができるはずです。

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ポジティブシンキングのトレーニング法

その1: セルフトークの実践

長々とする必要のないポジティブシンキングをトレーニングするためには、セルフトークが有効であるといわれています。

これは以下のようなポジティブな短い言葉で、同じく短い思考であるポジティブシンキングとの相性はバッチシなはずです。 ※ネガティブなセルフトークもあり

  •  ま、いっか
  •  なんとかなる
  •  大丈夫大丈夫
  •  できるできる
  •  いけるいける
  •  やれるやれる など

まずは形から入る感じで、自分に合いそうなセルフトークを使うことからはじめていきます。

最初の頃は、本心ではポジティブに思っていないにしても、ポジティブな言葉を聴覚で認識する効果はあります。

繰り返し何度も聞くことで、「自分はこのようなポジティブな言葉を発する人間だ」とのイメージ(セルフイメージ)が徐々に形成されていくはずです。

そのようなイメージが出来上がってくれば、瞬間的にポジティブに考えることへのハードルはどんどん下がってくるはずです。

 

カテゴリー:行動・習慣

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その2: ネガティブな言葉を減らす

ポジティブシンキングを阻害している最もたるものは、自分が口にするネガティブな言葉であるといえます。文句や不平不満、愚痴などなど。

減らすのが難しい場合は、言葉の一部をポジティブ寄りな表現に変えてみてはどうでしょう。具体的には以下のような感じです。

今日も疲れた~ ⇒ 今日も頑張った!

これだけでも全然印象が違うはずです。先ほどのポジティブなセルフトークとの合わせ技ですね。

慣れてくれば、『今日も頑張った!お疲れさま(自分)』とさらにアレンジすることで、自分自身を認めることにもなりますし、自己否定を減らすことにもつながっていくと思います。

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まとめ

ポジティブシンキングは1つの心理的スキルなので、日々の生活の中で実践していくためにはやはりトレーニングが必要です。

また、これは肝心なことですが、ポジティブシンキングは長々と行う必要はありません。短いセルフトークを発するとともに、明るい見通しやイメージを一瞬でも持つことができればそれで十分です。

それによって反芻思考の始まりをストップすることができていれば、ポジティブシンキングとして十分に機能しているといえますね。

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