こんにちは。あなたの自分づくりをちょこっとサポート「しまらぼ」のしまもとです。
自分の強みってなに?自分のやりたいことは何?等というように、成長するにつれて自己理解を深める必要性が出てきますね。そもそも、自己理解とはいったい何なのでしょうか?
自己理解とは何かを簡単に表現すれば、ブレない自分を実現する自分軸を形成する作業ということができます。
この記事では、自己理解を深める必要性やその方法についてわかりやすく解説していきます!
自己理解を深め、自分軸を形成するイメージ
早速、自己理解を深めていくことで形成される自分軸のイメージを図で表すと、以下のような感じになります。
ここでは一本の樹木の成長をあなた自身の成長(自分づくり)として表現しています。その樹木の根っこから天に向けて伸びる軸こそが「自分軸」ということです。
このような自分軸がしっかりと形成されていることで、この樹木は左右にブレることなく、そして、迷うことなく樹木としての成果を積み上げていくことができます。
この成果を人間に置き換えていえば、ある専門的な知識を増やしながら技能を高め、結果につなげていける、着実にキャリアを築いていけるといった形になりますね。
自己理解と聞くとなんだか難しそうなイメージですが、上の図のようにとらえることで、直感的にその意味をとらえていくことができると思います。
ちなみに、この樹木の幹と根っこ(根幹)が自分づくりにおいて重要な役割を果たすもので、専門的には「ライフスキル」と呼ばる能力です。
日本語でいえば「生き方の技術」や「生きる力」、「人間力」といった言葉で表現されます。
自分軸を形成する自己理解とは
自己理解という言葉には広い意味があり、例えばその対象には以下の各側面があります。
- 自分が有しているさまざまな知識や能力
- 強みや弱み(長所と短所)
- これまでの経験
- 性格や特徴
- 興味・関心
- 好き・嫌い
- 自分に合った働き方
- 自分なりの活動や成長のペース
- やりたいことや大切にしている価値観
- 自分が強く信じていること(信念)
上記の内容について、あなたはどのくらい理解ができていますか?
自分が望むキャリアの方向性を明示する自分軸という意味では、自分自身がやりたいことや大切にしている価値観といった部分での自己理解が密接に関係していますね。
ですがやはり、上で示した多様な側面での自己理解が総合的に深まっていくことで、揺るぎない自分軸が形成されていくと思います。
◆ カテゴリー:自己理解
自分軸は就活の軸にもなる
自分軸に似たものとして就活の軸というものがあります。
これは、
会社選びや仕事選びにおける自分なりの基準のこと
とされます。
このような基準を明確に定めるためには、自分がこれからやりたいことや価値観、理想のライフスタイル等が把握できている必要があり、これはまさに自分軸の一部を表していますね。
また、より長期的に見れば、就職後にさらなるキャリアアップに向けて転職を試みる場合は、就活の軸は転職の軸にもなってきます。
自己理解を深めることで確立されていく自分軸は、就活の軸や転職の軸、さらには人生の軸というように、あなたが望む理想の自分を実現していく上で、重要な役割を果たしていきます。
自己理解を深めるタイミングはいつ?
以前、私の授業を受ける学生から以下の質問を受けたことがあります。
自己理解を深めるのに適したタイミングはありますか??
学生であれば多くの場合、就職活動時に自己分析に熱心に取り組み、自己理解を深めることになるでしょう。
タイミングとしてはそれも一つあると思いますが、『自分はどんな人間なのかな?』といった疑問が少しでもわいてきたならば、自己理解を深める作業はすぐにでも始めた方が良いと思います。
自己理解自体は『自分への理解を深めなさい』と人からいわれてスムーズにできるものではありませんので、動機づけの面からも自発的に取り組めそうなときがベストなタイミングです。
では、『自分とはどんな人間?』『自分の人生の目的ってなに?』『自分が本当にやりたいことは?』というように、多くの人が自分のことについて深く考えるタイミングとはいったいいつでしょうか?
それは一つに人生の節目節目のタイミングであるといえます。
学校教育の段階であれば、小中学校や高校ともに次の進路について考えるタイミングで、大学であれば就活時のタイミングになるでしょう。スポーツ選手であれば競技引退間近のタイミングになってくるはずです。
そして社会人であれば、さらなるキャリアアップに向けて転職等を考えるタイミングになると思います。
それ以外の日常のタイミングでは、いまやりたいことや行うべきもの、日々のルーティンワーク等に意識の大半は向いていて、自己理解はスムーズに進まない可能性があります。
いずれにしても、自己理解に適したタイミングは人生の中で必ず複数回やってくるといえるので、そのタイミングを逃さず集中して自己理解を深められるといいですね。
自己理解を深める作業は一度で完結できる?
私自身は、自己理解を深める作業はその時々で完結するものではないと感じています。
なぜなら、私たちはさまざまな経験をし、多くの人に出会い、読書等を通じていろいろな考え方に触れることで、絶えず変化しつづけていくと考えられるからです。
つまり本質的には、生涯を通じて変化しつづける自分を、理解しつづけようとする姿勢や習慣を身につけることが大切です。そのような姿勢や習慣を身につけることは、ひょっとすると簡単ではないかもしれません。
もしあなたが大学生なら、自由に使える時間の一部を自己理解を深める作業に割いてみてはいかがですか。その成果は直近では就職活動時に実感することができるはずです。
◆ カテゴリー:自己理解
成長を望むなら自己理解は必須
もしあなたがいま、勉強やスポーツ、そして、ビジネス等において何等かの成長を目指しているならば、最優先にすべきは自己理解、すなわち、自分軸の形成になります。
自分軸のイメージを以下に再掲して説明します。
あなたがこれから一本の樹木として、迷うことになく左右にブレることなく、その成果を着実に出していくためには、やはり確固たる軸の存在が重要ですね。
例えば、成長には目標設定を欠かすことができませんが、自分に合った適切な目標を設定するためには、自分自身がなりたい理想の姿をイメージできている必要があります。
また、自分がいま現在有している知識や能力、経験値といった「現在地」も正確に把握できている必要があるでしょう。
そもそも目標とは、その現在地を基準として設定されるものです。○○受験の話であれば、現在の学力を正確に把握した上で志望校が決定されますよね。
このように、目標設定と自己理解(自分軸の形成)は切っても切れない関係にあるといえます。
◆ カテゴリー:目標設定
自己理解を深めるメリット
自己理解を深める必要性に加え、そのメリットについても説明します。多様なメリットが考えられる中で、ここでは以下の3つを挙げたいと思います。
- ブレなくなる
- 迷わなくなる
- 悩まなくなる
2つ目までの様子は、自分軸がしっかりと形成されることで得られるメリットとして容易に想像ができると思います。
そこにプラスして「悩まなくなる」というメリットがあります。これは「いつまでも悩まない」と言い換えてもよいかもしれません。
日常生活では失敗やミス、人間関係での問題など、いろいろと頭を悩ますことが起きると思います。ですが、自己理解を深めている人、特に自分のやりたいことや目標が明確な人はいつまでも悩まないという特徴があります。
やりたいこと・目指すべき目標がはっきりとしている人は、その実現に向けていまこの瞬間にやるべきことが人よりも明確になっているといえます。
やるべきことが明確なので、意識の方はネガティブな思考からそのやるべきことへと徐々にシフトしていき、その後、気がついたら先ほどの悩みはほとんど忘れてしまっていたということになるわけです。
このようなブレない・迷わない・悩まないという様子は、日々の気持ちの浮き沈みを少なくし、メンタルを安定させることにもつながっていきます。
普段からメンタルを一定に保つことができれば、次はそのメンタルをレベルアップさせることも可能になってきそうですね。
すぐにできる自己理解を深める8つの方法
方法1 : 客観視
自己理解が難しいといわれる所以は、当然ですが自らの言動を客観的に見ることができないからです。
鏡張りの部屋の中でない限り、その都度、自分がどのような表情で、どのような動作や姿勢で振る舞っているかを確認することはできません。
ただ、意識の中でその言動を客観的に観察しようとすることはできるはずです。よくいわれる、頭の上の方からもう一人の自分が自らの様子を観察するといった感じです。
最初のうちは難しいかもしれませんが、モニタリングといったあるテレビ番組のように、モニターで自分の様子を観察するといったイメージで行うと意識しやすいかもしれません
◆ カテゴリー:自己理解
方法2 : 振り返り
といっても、行動の最中に意識を自分の内側へ向けることは簡単ではないかもしれません。
そんな時は、入浴中や夜間、落ち着いている時間帯にその日の言動や、最近の振る舞いを一つひとつ振り返ってみてはいかがでしょうか。
日記のように、その日の様子を詳細に文章化することで、自分の姿をより客観的に認識できるはずです。
時間があればこれまでの人生の振り返りを
まとまった時間を確保できるようであれば、日々の振り返りからさらに範囲を広げて、あなたのこれまでの人生を振り返ってみることをおススメします。
方法としては、以下の図のように横に時間軸、縦軸に満足感や幸福感といったこころの状態をとります。
振り返りの起点は、幼少期の記憶がはっきりとしているところからで大丈夫です。そして、あなたのこころが大きく動いたポイントに丸印を付け、その時の出来事を簡潔に記します。
最後にすべてのポイントを曲線でつなぐことで、あなたの「人生曲線」が完成する流れです。
この曲線からは、あなたが大きな喜びを感じることや、本当にやりたいことのヒントが見えてくるはずです。もちろん、その逆もしかりです。
私も大学の授業で自己理解をテーマとする回では、学生や社会人学生の方々にこの人生曲線を作成してもらっています。
『このような作業は初めて行いました!』という感想が毎回見られますので、自己理解に関する新鮮な活動になっているようです。
紙とペンと時間さえあればすぐにでもできますので、あなたもぜひトライしてみてくださいね。
また、数名のグループ内で人生曲線の作成を個々人が行い、その内容を一人ひとりが他のメンバーに発表する形をとると、自分のこれまでの軌跡への理解はさらに深まることが期待されます。
一人あたりのプレゼン時間は2~3分が望ましいので、自分の人生をうまく要約して発表する必要があります。一連の内容を整理する作業が自己理解をさらに促してくれるというわけです。
◆ カテゴリー:考える
方法3 : セルフインタビュー
簡単にいえば「自問自答」ですね。
例えば、スポーツ(バスケットボール)をしている人であれば、以下のような流れで自分自身にインタビューをしていく感じです。
なぜ、自分はいまバスケットをしているのか? ⇒ 部活だから
これからもバスケットを続けたいか? ⇒ 続けたい!楽しいから!
バスケットの何が楽しいのか? ⇒ チームワークを発揮して得点を決めるところ
一人でのスポーツ(個人種目)には興味はない? ⇒ 興味はない
なぜ、チームスポーツに興味がある? ⇒ メンバーで力を合わせて一つのことを成し遂げることにやりがいを感じるから
上の例でいうと、いま現在、力を注いでいるスポーツの活動から、下線部にあるように自分に合った働き方へのヒントが見えてきました。
セルフインタビューのポイントは、焦らず、順番に質問を重ねながら核心に迫っていくことです。
『いま一番力を入れていることはバスケットだけど、自分に合った働き方とは何だろう?』といきなり本題に迫っても、なかなか答えは出ませんよね。
これは実際のインタビューでも同じで、インタビューアーは一歩一歩相手の深層に迫っていきます。
また、一つひとつの答えを言語化することで頭の中が整理され、自己理解が同時に深まっていくことも期待されます。
方法4 : 他者との比較
自己理解そのものは、自分と周りとの比較を通しても深めていくことができます。
自分一人ではなかなか気づきにくい特徴(例:感じ方、考え方、行動の仕方)でも、他者と自分とを比較することで、その特徴を相対的に浮き出させていくことができます。
例えば、自分はコロナ禍をポジティブにもとらえることができるけど、周りはネガティブにばかり考えているのであれば、自分は比較的前向きな考え方を持っていると認識することができますよね。
ただ、このような比較はあくまでも多様性を実感するためや、自分の特徴を浮き出させるための作業として意識する必要があります。
能力の優劣だけを強く意識し過ぎると、最終的に自信の低下を招く危険性があるので注意が必要です。
◆ カテゴリー:ストレス
方法5 : 自分のことを言葉にする(言語化する)
頭の中で考えていることは、わかっているようで実はあまりよくわかっていないというところがあります。
その中身をはっきりと認識するためには、紙に書き出して視覚的に認識したり、声に出して聴覚を経て認識する必要があります。
それと同じで、自分というものをよく理解するためには、自分のことをテーマにその内容を紙に書き出したり、家族や友人等に自分のことについて話す必要があります。
いずれの場合も自分のことを言葉にする・言語化するという作業を行っており、つまり、自分のことを客観的に理解するためには、言語化の能力が極めて重要になるということです。
端的にいえば、自己理解力は言語化能力であり、その能力は語彙力と表現力から構成されると仮定すれば、以下のような数式が成り立つと思います。
自己理解力 = 言語化能力 = 語彙力 + 表現力
自己理解力 = 語彙力 + 表現力
語彙を増やしたり、表現力を鍛える新たな意義が見えてくるような気がしますね。
一つ、コミュニケーションを例にさらに説明したいと思います。以下の「A」と「B」、2つのケースを見てみてください。
A : 私はコミュニケーションが苦手だ。
よくあるケースですね。これを自己分析を行いつつ、語彙力と表現力を用いてより自己理解が進むようにしたのがBのケースです(やや長文になります)。
B : 私は相手の話を聴いたり、質問に答えたり、相談に乗ったりするのは問題なく行えるが、自分から話しかけたり、質問をしたり、みんなに何か提案をしたり、自分からグループに参加したりといった、自分発信の能動的なコミュニケーションが苦手だ。
どうでしょう。語彙力と表現力を発揮することで、コミュニケーションの何が苦手であるのかがよりはっきりとしてきたと思います。
問題点が明確になることで、その克服に向けた行動も取りやすくなっていきますね。
◆ カテゴリー:考える
方法6 : 目の前のやるべきことに全力を尽くす
仕事でも勉強でもスポーツでも、いまやるべきことがあると思いますが、とにかくそれに全力で取り組むことによっても、以下のように自己理解を深めていくことは可能です。
- どのくらい努力を継続できるのか
- どのくらい集中力を保てるのか
- どのくらい孤独に耐えられるのか
- 追い詰められると意外と力を発揮できるのか
- すぐに誰かに頼ろうとするのか
- どのくらい面倒くさがりやなのか
- 何でも後回しにしようとするのか
- 詰めが甘い方なのか など
目の前のことに全力を取り組むことで自分自身ととことん向き合うことができ、普段はなかなか知ることができない、本当の自分の姿を実感することができると思います。
自分を深く知る手がかりは実は目の前の作業の中にあります。やりたい・やりたくない関係なしに、とにかく必死に取り組んでみてください。
実際に汗をかいて深めた自己理解は、何らかの診断や検査結果から得られる自己理解よりも、ずっと信頼できるものではないでしょうか。
◆ カテゴリー:目標設定
方法7 : 知らない人と挨拶をしてみる
人は利害関係のある人とない人とでは、その対応の仕方に違いが見られます。
例えば、学校の部活動であれば、生徒たちは顧問の先生や先輩に対してはきちんとした対応をとりますが、街中ではそれとは違った対応を周囲の人々に取るときがあります。
もちろん、社会人においても同様の違いが見られることがあるでしょう。そのような自らの二面性に気づくことも、自己理解を深めていく上では大切です。
自身の二面性を簡単に確認できる方法は、知らない人と挨拶をしてみることです。すると、以下のようなことを感じることができると思います。
- 知らない人に自分から挨拶ができるのか
- 知らない人にも愛想よく挨拶ができるのか
- そもそも挨拶するのが面倒くさいと思うのか
- 挨拶を返されなかったときに腹が立つのか など
自分からの挨拶にハードルの高さを感じる場合は、「挨拶を返す」ということに意識を向けてみてください。
自分は利害関係のある人だけを大切にするのか、または関係のない人のことも大切にできるのか、そのことをきちんと認識できているだけでも、この先のあなたの行動は大きく変わってくるはずです。
◆ カテゴリー:コミュニケーション
方法8 : 信頼できる人から自分への意見をもらう
ところで、あなたの周りの人たちはあなたのことを良く知っています。しかも、客観的にらあなたのことを常に見ているので、あなたが知り得ないあなたに関する情報を数多く持っている可能性があります。
つまり、あなたの周りにいる人たちから情報収集することでも、自己理解を深めていくことができるということです。
ただ、意見をもらう人物は誰でもいいというわけではありません。できれば家族やパートナー、親友、頼りにしている上司といった信頼できる人物が望ましいです。
加えて、忌憚のない意見をもらうためには、あなた自身から『私の○○について客観的意見が欲しい』と申し出をする必要があるでしょう。
ちょっと勇気がいる場合は、『自分の今日のコーディネートどう?』といったソフトな話題から聞いてみるのもいいですね。
なお、この方法8は自分へのフィーバックを通して自己理解を深める形となっています。詳細については後述します。
◆ カテゴリー:コミュニケーション
自己理解に効果的なフィードバック
自らの言動に対する他者からのフィードバックは、自分を客観的に見ていく上でとても役立ちます。
あの時の対応は良かったのか、まあまあだったのか、それともマズかったのか等というように、自分ではなかなか気づくことができない点を発見することができます。
一方で、ダメ出しや注意といったマイナスのフィードバックを受けるとダメージを受けてしまうことがあります。
それを軽減する策として紹介したいのが、『自分は否定的なフィードバックを積極的に求めています!』と事前に周囲に伝えておくというものです。
そうすることで、マイナスのフィードバックを受けてもそれをスムーズに受け入れることができるとともに、早い段階で改善につなげていくことができます。
私の場合、大学で自分が担当した授業の全体的な感想を提出してもらう際に、受講生には事前に『次年度に向けて改善が望まれる点を積極的に書いてください』と伝えています。
そうすることで、学生側も授業へのダメ出しや注文をしやすくなり、少しの優しさをプラスして忌憚のない意見を積極的に出してくれます。
そして、その貴重な感想をもとに、より効率的かつ確実に授業内容の改善を進めていくことができます。
つまり、私の授業はこれまでの受講生たちから寄せられたフィードバックによって成り立っているといっても過言ではありません!
自己理解をさらに深める場合は性格検査を
より専門的に自己理解を深めていきたい場合は、ぜひ「性格検査」を受けてみてください。
その際、極めて大切になるのは、性格の善し悪しに興味・関心を向けるのではなく、あくまでも自分の性格のクセや特徴を明らかにしようというスタンスです。
以下の「関連記事」の中では、有名な「エゴグラム」という性格検査を活用した自己理解と自己の変容について詳しく解説していますので、よかったら参考にしてみてください。
◆ カテゴリー:自己理解
自己理解は「未来を切り拓く力」にもなる
現在、私たちは将来の予測が非常に難しい時代の中を生きています。日本の場合であれば終身雇用という従来の働き方の是非が議論され、何が正解かよく分からない中、人生の目標を定め、未来を切り拓いていくことが求められています。
そのような状況下、未来を切り拓く力となるものはいったい何でしょうか?有名大学出身の学歴?それとも自分が懸命に頑張った証でもある資格でしょうか?
私自身、そのような力の中核となるのはやはり「自己理解」であると考えています。
自分がこれからの人生で本当にやりたいこと、なりたい自分、自分の理想の姿が本人の中でしっかりと認識できているかということです。
そのような自己理解は自分の中を垂直方向に貫く「自分軸」を形成し、不確実な状況の中でもブレることなく、自らが望む未来に向けて自分自身を突き動かすチカラの源泉となっていくはずです。
このような見方からも、あなたの成長に対して自己理解が果たす役割は非常に大きなものであるといえます。
自己理解のデメリット
最後に、自己理解を深めることの負の側面に触れておきます。他者からのフィードバックの箇所でも少し触れた内容をより詳しく説明します。
自己理解を深めるとは、言い換えればリアルな自分を知るということです。そのリアルに関して、私たちは誰しも自分のイメージというものを強く持って日々の生活を送っています。
その自己のイメージの特徴を一言で表現すれば、主観的な見方が中心となっているということです。
主観的であるため、周囲が感じる客観的な見方との間にはギャップが生じています。つまり、リアルな自分を知るとはそのギャップの存在に気づくということです。
分かりやすい例では、自分が写った動画を見ると、表情や振る舞い、喋り方、声の聞こえ方等、これまで認識していた自分とは異なることに気がつきます。
この時、人によっては多少のショックを受けてしまう可能性がある、というのがここでのデメリットです。私も実際、自分の動画を見ることでそれと似たような心境になりました(笑)
ただ、ここでのショックは多くの場合、一時的なものになる可能性があり、そのようなリアルな自分を受け入れることで、特に対人面において改善が見られることが期待されます。
「ジョハリの窓」という自己理解のモデルでは、主観的に感じる自分と周囲が感じる客観的な自分とが自分自身の中で一致している時、他者と良好な関係性を構築していけるといわれています。
リアルな自分を知ることで、時に心理的なダメージを受けてしまう可能性がありますが、それはさらなる成長へ向けてのスパイスとして位置づけられそうですね。
◆ カテゴリー:自己理解
まとめ
この記事では自己理解の意味を自分軸を形成することと形容し、自分軸を形成する意味とその必要性について解説をしました。
自分が望む未来やキャリアの実現を確実に、かつ最短で目指していける等、自分軸を確立するメリットは多岐にわたります。
加速度的に変化する社会の中でも、自分自身を見失うことなく着実に成長しつづけていく上で、自分軸が果たす役割は決して小さくないと思います。
この記事があなたの自分軸の形成を少しでも促すものとなれば幸いです。最後までお読みいただき、ありがとうございました!
お時間があれば、また次の記事でお会いしましょう!
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