大学入学後の抱負の1つに「自己理解を深める」をおススメする理由

自分づくりと自己理解
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「自分とはいったいどのような人間なのか」という自己理解を追求していくことが、大学入学後の抱負の1つになるのか。私自身は多いに「アリ」だと考えています。

この記事では、大学生活を送る目的といっても過言ではない、「自己理解を深める」を入学後の抱負におススメする理由について解説していきたいと思います。

この記事を書いた人
しまもと

法政大学スポーツ健康学部准教授 / 工学部出身の心理学者 / 専門は自分づくりを支援するライフスキルコーチング / 20年にわたる活動の成果をもとに 「理想の自分を実現したい!」と願うすべての日本人へ届ける気概と熱意で執筆中

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自己理解とは

最初に、この言葉が意味するところはかなり広いです。例えば、以下に示す一覧はすべて自己理解の対象となってきます。

  • 興味関心
  • 得意不得意
  • 向き不向き
  • どのようなことにストレスを感じるか
  • 自分に合ったストレス解消法
  • 自分に合ったペース
  • 物事の考え方や行動の仕方
  • どのようなことにやりがいや充実感、幸福感を感じるか
  • 本当にやりたいこと  など

 

そして、大学生活を通して深めていく自己理解は、上の例でいうと特に以下の側面になってくると思います。

どのようなことにやりがいや充実感、幸福感を感じるか

本当にやりたいこと

 

これらの面での自己理解は、近いところでは3年生から始まる就職活動を後悔の少ない、満足できるものにしていく上で大きな役割を果たしていきます。

もちろん、大学生活全体を充実したものにするためにも大切ですし、より長期的に見れば卒業後のキャリアを、そして、自分の人生を豊かなものにしていくために欠かすことができないものとなります。

大学入学後の抱負に「自己理解を深める」を挙げると、人によってはなんだそんなことかと感じる人もいるかもしれませんが、その意味と役割りを注意深く確認してみると、非常に重要な抱負であるとお分かりいただけるのではないでしょうか。

 

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大学生活が自己理解を深めるのに適している理由

以下の自己理解そのものは、今日明日といった短い時間で明らかにできるものではないと思います。

  •  どのようなことにやりがいや充実感、幸福感を感じるか
  •  本当にやりたいこと

 

つまり、自己理解を深めていくためには、自分自身と向き合う多くの時間が必要になるということです。

関連して、私たち日本人は、自らのキャリアについて考える時間が圧倒的に不足しているともいわれています。

私たちは幼稚園や保育園の頃に親や先生から、『大きくなったら何になりたい?』と質問されるように、おぼろげながら小さい頃からキャリアについて考え始めています。

ですが、小学校から先はたくさんの科目の勉強や部活動に追われ、時にクラス内の人間関係に悩み、将来の夢や目標について考える時間はどんどん少なくなっていくような気がします。

そのような流れの中で大学受験では学力に応じて志望校を決め、入学後はあっという間に就職活動の時期を迎えます。

そこでは限られた時間で自己分析を行い、自分に合うと思われる企業を選び就職。でも一定数の人が3年以内に早期離職。そして、改めて本当にやりたいことや自分探しに取り組んでいく…。

小学校入学から大学卒業まで、15年以上にわたり教育を受けてきて、その結果がこのような形で本当に良いのでしょうか?

就職活動では内定を得ることのみが目標ではなく、自分が本当にやりたいと思うことに近づける企業選択・仕事選びを行うべきです。

 

話を元に戻しますと、自己理解を深めていくためにはある程度のまとまった時間が必要であること。そして、大学生活では自己理解を深める時間を比較的多く確保することができます。

このことが、大学生活が自己理解を深めるのに適している主な理由です。就職してからなるべく後悔しないためにも、可能なときにとことん自己理解を深めていって欲しいと思います。

 

カテゴリー:自分づくりと思考

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大学生活において自己理解を深めていく方法

次に、この自己理解を具体的に進めていく方法について説明します。

 

方法1 : 主体的活動とその振り返り

1つ目は、従来から大学生活の抱負としていわれているように、さまざまなことに主体的に取り組んでみるということです。

学業を第一としながら、部活動にサークル活動、授業アシスタント、学園祭等の委員会、地域のイベントへの参加、ボランティア活動、資格取得、アルバイトなどなどです。

そして、ここで重要なのはその活動を通して自分のこころがどのように動いたのか、その都度振り返りを行うという点です。

  • もっとやってみたいと思うか?
  • 面白みを見出せたか?
  • 自分の特徴や性格に合っているか?
  • 考え方や価値観を変えるような体験であったか?

 

大変だったけどとても満足することができた活動やちょっと微妙だった活動というように、自分に合ったものが徐々に見えてくると思います。

一人で黙々と何かを成し遂げることが楽しい。みんなで力を合わせて大きな目標を達成することに喜びを感じる。ボランティアとして誰かのために活動することに生きがいを感じる等と、人それぞれ自分に合った活動のあり方があるはずです。

 

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要は、大学生活において自分が主体的に選択し熱心に取り組んだ活動の結果を、自己理解を深める材料として積極的に活用していくということです。

それら活動の振り返り自体は、就職活動のタイミングでも可能ではあるでしょう。ですが、そこで徹底的に自己分析を行う時間を確保することができると思いますか?

就職活動は通常の大学生活と併行して進んでいきます。当然授業もあり、それに関した課題も出ることがあるでしょう。また、人によっては部活動もあり、アルバイトもありと、自己分析にかけられる時間は正直あまり多くはなさそうです。

また、非常にストレスフルな日々がつづくことで心身ともに疲弊し、体調を崩してしまう可能性もゼロではありません。

このような事情からも、自分自身への理解を深めるを抱負の1つとして、入学直後から自己理解への意識を高めていくことが理想的であると思います。

 

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方法2 : 自分のことを友人らに話す

2つ目は、自分自身のことを他者に話すというアウトプットの作業です。「話す」という部分は、教えると表現した方が意味としては適切かもしれません。

自らの特徴や性格、日々自分の身に起こったことや経験したこと、その時の感情など、自分に関することであればどんな内容でもOKです。

それらを相手に対してアウトプットしていく過程において、話の内容が頭の中で整理されていき、それが自己理解につながっていきます。

また、その話の内容を客観的に自分の耳で聴くことによっても、自己理解は促されていくと思います。

 

この自分のことを相手に話す、言い換えれば教えるという行為は、学びという観点からも非常に重要な行為であるといわれています。

私たちにはさまざまな学びのカタチがありますが、ラーニングピラミッドという考え方では、最下層に位置づく「(学んだ内容を)他の人に教える」ということが、最も学習の定着率が高いことが示されています。

出典:ラーニングピラミッド――キャリア教育ラボ

 

この考え方に則れば、自分のことを他者に教えるということは、自己理解を深めていく上で非常に効果的な手段であるということです。

このアウトプットは先に述べた1つ目の方法(主体的活動と振り返り)と併行して行っていくことが可能です。あとは、積極的にさまざまな人と交流し、お互いに自分のことを含め、何でも言い合える相手を見つていくことが大切ではないでしょうか。

 

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「自己理解を深める」を抱負として伝えていく際の注意点

最後に、この抱負を入試の段階で大学関係者(面接官など)へ伝えていく際の注意点を述べます。

AO入試等の場合は自己アピールをしていくことが必須となります。ある程度自己理解ができている前提となりますので、自己理解をさらに深めていくといった形が望ましいでしょう。

また、「自己理解をさらに深める」は抽象的な表現となり、そのままではあまり深く考えられていないとの印象を相手に与えてしまいます。そのため、可能な限り具体的にした上で関係者へ伝えていく必要があります。

例えば、

さまざまな活動に主体的に取り組み、どのようなことにやりがいや充実感を感じるのか、自分自身への理解をさらに深め、卒業後は大学で学んだことをベースに自分がこころから望むキャリアの実現を目指していきます。

といった感じです。下線部の部分は、志望する大学で独自に取り組めることをはじめとして、さらに具体的にできればもっといいですね。

これを1つの例として、あなたに合った抱負を形にしていってもらえればと思います。

 

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まとめ

この記事で述べた自己理解への作業は、タイミングとしては就職活動が本格化するまでにある程度終えられていることが望ましいと思います。

ですが、そこで自己理解がすべて完結するわけではありません。私たちはさまざまな経験をし、いろいろな人と出会い、そして、多様な考え方に触れることで自分というものを徐々に変化させていきます。

大学生活で理解を深めた自分は、あくまでもその時点までの自分であるということです。この先も変化しつづけていく可能性があります。

大学ではそのように変化しつづける自分を理解しつづけようとする姿勢を身につけることが、最も大切ではないでしょうか。

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