こんにちは。あなたの自分づくりをちょこっとサポート「しまらぼ」のしまもとです。
どのような仕事でも、確実に成果を出していくためには目標が必要です。ですが、そのような目標設定に苦手意識やストレスを感じている方は多いのではないでしょうか。
この記事では仕事の目標が思いつかない6つの理由と、目標設定への苦手意識を克服していくための対処法等について詳しく述べていきたいと思います。
仕事の目標が思いつかない6つの理由
その1 : 現在の生活に満足している
毎月お給料をいただいている以上、会社に対して労働力を提供していく必要があります。また、その労働力は会社の成長や発展につながるものであることが求められるでしょう。
そのような労働を体現していくためには、やはり目標が必要となってきます。そして、あなたが提供する労働の質が高まってくれば、給与水準も高まってくることが期待されるといえます。
ですが、現在の給与水準や生活水準に満足している場合は現状維持を選択するようになり、結果として、仕事の目標へもなかなか意識が向かないという流れになってしまうのではないでしょうか。
その2 : 人生の目標が定まっていない
これは最も根底にある理由であると考えられます。別のいい方をすれば、『これからの人生をどのように生きていきたいのか』ということが未だ明確になっていないということになります。
このような人生における目標は、実質的には、人生において最も多くの時間と労力を注ぐ仕事の目標と密接に関係してくることになります。
つまり、仕事の目標が思いつかないということは、元を辿れば、人生における目標やキャリアデザインが未だ定まっていないことに原因がある可能性があります。
◆ カテゴリー:目標設定
その3 : 職場での役割やチーム目標への理解が十分ではない
人生の目標について考えながらも、私たちは日々の仕事にも懸命に取り組んでいく必要があります。
その際、必要となってくるのが、職場であなたに課せられている役割や、あなたが所属するチームとしての目標に対する認識です。
仮に、そのような認識が十分になされているならば、自らの役割を果たそうとする形で目標を設定していくことができます。
また、チーム目標の達成に貢献する形で、あなた個人の目標を立てていくことができるでしょう。
これらのことからも、職場での自身の役割やチーム目標への認識が十分ではないということが、仕事の目標が思いつかない原因の一つになっている可能性があります。
その4 : 目標設定のコツが習得できていない
仕事場面では上司から目標を設定するようにと指示があると思いますが、そのような指示があるのみで、目標を適切に設定するためのアドバイスはあまりないのではないでしょうか。
それは学校でも同じことで、年の初めや新年度が始まるタイミングでは今学期の目標を立てることがあると思いますが、一人ひとり自由に目標を設定するのみで、通常、設定方法に関する話はないと思います。
その結果、大人になっても目標を設定することに慣れていない人が多く見られ、仕事場面において目標が思いつかない、立てられないという事態になってしまうといえます。
はっきりといってしまえば、目標設定は技能であるということです。技能であるということは、当然そこには多くのコツや必要な考え方というものがあります。
仕事の目標が思いつかないということは、目標設定におけるコツをうまく習得できていない可能性があるでしょう。
◆ カテゴリー:目標設定
その5 : 上司からダメ出しを受けることへの恐れ
目標設定のコツを十分に習得できていない、目標設定への苦手意識がある状態では、適切な目標を設定することはやはり難しくなります。
そのため、上司からは提示した目標に対し多くの指摘(修正要求)や、場合によってはダメ出しを受けてしまう可能性があります。
人は誰しも、そのような指摘はやはり受けたくないものです。さらに、普段から失敗を強く恐れている人にとってはなおさらではないでしょうか。
そのようなストレスともいえる心理的負担感が、その人を仕事の目標を設定する作業から遠ざけている可能性があります。
その6 : 目標が達成できないことへの恐れ
最後の理由は、これまでにきちんと目標を達成できた経験が少ない人が抱く感情であると思われます。
実際問題として、このような感情を抱いている人は少なくないのではないでしょうか。なぜなら、私たちは学校教育の段階から、目標の設定方法を十分に習うことができているとはいえないからです。
にもかかわらず、私たちの日常には目標を設定する場面が実に多く存在します。
それらの目標設定の機会と向き合う中で、以下のような流れを経て、目標を達成できないことへの恐れが強化されてしまうのではないでしょうか。
- 目標の設定方法が分からない
- 結果として目標を達成することができない
- 目標設定への苦手意識や抵抗感が強くなる
仕事の目標を思いつくことのメリット
ここでのメリットとは、言い換えれば、仕事の目標を自分で立てられることのメリットということになります。主に3つの内容について言及していきます。
その1 : モチベーションを高めていける
モチベーション、やる気を高められるというのは、目標設定における代表的なメリットとして位置づけられるでしょう。
ただ、一時的に高まったモチベーションは必ず低下していってしまいますので、目標の達成までに長期的な取り組みが必要な場合は、高まったモチベーションを適切な水準で維持することが必要になってきます。
ロウソクの火よりもちょっと強めの炎が、目標達成までメラメラと自分の中で燃えつづけるといった形が理想ではないでしょうか。
そのような適度をモチベーションを、目標設定のあり方を工夫し維持していくことが必要になってきます。
その2 : 自立型人間になっていける
目標は私たちの行動を動機づけるチカラの源であるといわれます。
そのような目標を自ら思いつき、設定し、仕事面で主体的に行動できる人は、職業的自立等を可能とする「自立型人間」になっていくことができるといえます。
自立型人間は依存型人間の対極に位置づけられる存在です。社会における人口が減少していく中、そのような人物は、どのような企業からも必要とされる存在であるといえるのではないでしょうか。
◆ カテゴリー:教育・スポーツ
その3 : 考える力が鍛えられる
仕事の目標を思いつくことができるということは、見方によっては、優先的に取り組むべき課題を見出すことができているということになります。
仕事においては誰もが多くの課題を抱え、それらに同時並行的に取り組んでいく必要があります。
そのような中、仕事の目標を思いつき、設定していくためには、自分を取り巻く現在の状況を慎重に分析するという作業が必要となります。
例えば…
- 期限が最も迫っている課題は何か?
- 自己の能力を高めていくために必要な課題は何か?
- チーム全体にとって最も重要な課題は何か?
ということを考えながら、優先順位を決定していくといった作業です。
つまり、仕事の目標を考え、繰り返し設定していくことにより、自己の状況を客観的かつ冷静に分析する力、すなわち「考える力」が鍛えられていくことが期待されます。
そのような力を鍛えるファーストステップとして、いま現在、自分が抱えている課題を一覧にし、それぞれに期限を加筆してみてはいかがでしょうか。
◆ カテゴリー:考える
仕事の目標が適切ではない場合のデメリット
つづいて、デメリットについても確認をしておきたいと思います。ここでは3つの内容に言及していきます。
その1 : 時間と労力の浪費
目標を思いついたものの、その内容が適切ではない場合、例えば、あなたが所属するチームの目標とは関係性が低いものであったり、あなたに課せられている役割と合致していない場合です。
その場合は、目標に達成のためにつぎ込んだ時間と労力が無駄になってしまうことがあります。
1つ目のメリットのところで紹介をしたように、目標を思いつくことで一時的にモチベーションは高まるため、多くの労力を注ぎ込むことが可能となります。
ですが、目標の内容が後で不適切と判明すると、それらの労力と時間は結果に結びつかないことになってしまうでしょう。
その2 : 目標が達成できないことによる自信の低下
目標が達成できない原因にはいろいろな要因を挙げることができますが、それを自分自身の能力に帰属させてしまうと、自信の低下に結びついてしまうので注意が必要です。
加えて、未達成の結果が繰り返されてしまうと自信の低下はさらに進行し、最終的には、目標設定自体に強い嫌悪感を抱いてしまうことになるでしょう。
◆ カテゴリー:メンタル
その3 : 目標がストレスの原因になってしまう
目標を思いついた(立ててみた)ものの、その難易度が自分にとって高すぎる場合、目標そのものがストレスの原因となってしまいます。
また、同様に思いついたものの、自分が本当に望む目標ではない場合も、ストレスの原因となってしまう可能性があります。
ストレスの原因となるような目標は、結果的に達成できないことが多くなりますので、先に述べた2つ目のデメリット(自信の低下)につながってしまう恐れがあるでしょう。
◆ カテゴリー:ストレス
適切ではない目標(設定)の例
上での述べたデメリットを招いてしまう目標とは、どのような目標でしょうか。ここでは、改善が望ましい目標設定の例について紹介をしていきたいと思います。
ケース1 : 目標の難易度が高すぎる
これはNGポイントの王道といっていいでしょう。より正確にいうと、現在のあなたの能力レベルに合っていない、高すぎる目標を設定しているということになります。
もちろん、目標である以上、挑戦的な目標を設定することで、あなた自身の成長はより促されていくというメリットはあります。
ただ、その目標のレベルが現状から乖離しすぎていると、やる気は急降下してしまいます。
理想とする高い目標を意識しつつも、実際には自身の能力に合った目標を設定していくことが望ましいです。そのためにはまず、現在の自分の能力を正しく把握することから始めていく必要があるでしょう。
◆ カテゴリー:ストレス
ケース2 : 既に達成されていることを目標としている
前提として、目標とは一人ひとりの成長を、さらにはチーム・組織の成長(発展)を促すという役割を果たしているといえます。
そのため、既に達成されている水準以下の内容であると、それは目標ではなくルーチンワークに近いものといえるのではないでしょうか。
言い換えれば、現状を維持するための目標であり、そのような安定志向の目標からは、『モチベーションが高まる』といった心理的効果を得ることは難しくなってしまいそうです。
ケース3 : 目標に期限が設定されていない
目標と似たものに夢があります。この2つの違いは一体なんでしょうか。それをシンプルに表現すると以下のような形になると思います。
夢 + 期限 = 目標
あなたはが設定した目標は、『いつか達成できたらいいなあ』といった夢のような形になっていないでしょうか。
例えば、達成までに何年もかかるような長期目標の場合は、達成を目指す時期はそれほど厳密に決められなくてもいいと思います。
ですが、「いついつまでに○○を達成(実現)する」という期限が明記されることで、あなたの意識はその達成に向けて確実に動き出していくはずです。
ケース4 : 上司に一度も相談せずに決めた目標である
プライベートではなく、あくまでも仕事の目標である以上、その内容を事前に上司に相談することは重要な手続きであるといえるでしょう。
言い換えれば、上司に一度も相談せずに、会社にビジョンに合った、上司の要求を満たした、自らの役割を最大限に反映した目標を設定することは、ほぼ不可能に近いのではないでしょうか。
多くの時間と労力を最大限注いでいく目標である以上、上からのゴーサインをきちんと得た上で最終決定としたいものです。
しかしながら、いざ上司に相談するにしても、全くのノープランで行くよりは、自分なりに目標の第一案を作成し、持参する方が印象は良くなると思われます。
ケース5 : 人に決めてもらった目標である
上で述べたケース4に関連しますが、目標の案を作成する際に、やはり最終的には自分自身の希望や考えがきちんと反映されたものとする必要があります。
同僚や先輩といった、誰かに決めてもらった目標では、仮にそれが採用となった場合に、その達成に向けて強い気持ちを持って取り組むことは難しくなってしまうといえます。
経済産業省が提唱する社会人基礎力の中核的要素である「主体性」を高め、日々仕事に取り組んでいくためには、自らの意志が最大限に反映された目標を立てていくことが求められます。
仕事の目標が思いつかないことへの対処法
最後に、目標設定が苦手(ストレス)!への対処法として、時間軸にもとづく短期的、中期的、そして長期的視点から詳しく解説をしていきたいと思います。
短期的対処法 : 自らの役割やチーム目標の情報収集
1つ目の対処法は、あなたに課せられている(期待されている)役割や、チーム目標に関する情報を、上司または先輩から収集するというものです。
このような基本的な内容を確認すること自体に、抵抗がある方もいるかもしれませんが、自分の役割を適切に反映できていない目標を提出し、注意を受けることに比べれば、ハードルは低いのではと思われます。
また、上司と直接コミュニケーションを取ることができる貴重な機会だとプラスにとらえ、積極的に交流を重ねてみてはいかがでしょうか。
中期的対処法 : 目標設定のコツを習得する
繰り返しになりますが、目標設定は技能・スキルであるといえます。
技能であるということは、その習得のためには、一定期間にわたり目標設定の練習を行う必要があるということです。
以下では、目標設定のコツ習得へ向けた4つのステップについて述べさせていただきます。
ステップ1 : 基本となる『目標』のことを考えてみる
目標のスケールには大きなものと小さなものがあります。
例えば、人生における目標は最もスケールが大きい目標といえ、今日一日の仕事の目標は小さな目標ということができます。
目標が達成されるまでの期間に着目すれば、大きな目標は長期目標、小さな目標は短期目標と呼ぶことができるでしょう。
また、目標の種類に目を向けてみれば、仕事に関する目標や勉強・学習に関する目標、運動・スポーツに関する目標、プライベート・日々の生活に関する目標等が挙げられるでしょう。
すなわち、ちょっと意識して見ると、私たちの生活の中ではさまざまなスケールの目標、またはさまざまな種類の目標を設定することができるということです。
そしてその中でも、あなたの生活そのものを支える仕事に関する目標は、特に重要度が高い目標設定になるといえます。スポーツでいえば、大事な試合における目標ということになりますね。
では、そのような本番ともいえる、大切な場面において目標を上手く立てていくために必要なものとはなんでしょうか。
結論からいえば、それは一つに目標を設定する練習ということなります。スポーツの場合も、本番で高いパフォーマンスを発揮するために必要なものは練習ということができます。
ステップ2 : 『目標設定の練習方法』を理解する
目標を上手く設定できるようになるためには、目標設定の練習が必要です。
ですが、私たちの多くは学校において学力を高めるための勉強はしてきましたが、目標設定に関する勉強や練習は行ってきてはいないのではないでしょうか。
個人的には、その日の中で完結する小さな目標の設定を意識して行っていくことをお勧めしたいと思います。
では、そのような目標はどのような場面で設定することができるのでしょうか。
例えば、出勤前の自宅内であれば、『朝○時に起きる』や『朝○時に家を出る』、朝○時の電車やバスに乗車する、という目標になります。
もちろん、『お弁当を作る』も立派な目標になりますね。
朝活をされている方であれば、朝早く起きて出勤前に1時間、資格取得のための勉強を行う、という目標もあるかもしれません。
運動不足を解消したいと考えている方であれば、自宅の最寄り駅から一駅分の距離を歩くようにする、という目標を設定することができます。
そして、退社時であれば『○時までに仕事を終わらせる』、という目標設定になるでしょう。これらはすべて、小さな目標設定の練習になります。
また、これらの練習に意識的に取り組んでいくことで、日々の生活の中の一つひとつの作業を、目標としてとらえやすくなる、目標を立てやすくなってくると思います。
そして、これらの私たちの多様な活動を細かくとらえ、それを目標化する見方は、肝心な仕事場面においても発揮されていくのではないでしょうか。
ステップ3 : 目標設定における『コツ』を理解する
繰り返しになりますが、仕事に関する目標を見出していくためのコツは、目標のスケールを小さくしていくということです。
その際、何か数字を絡ませてみると、小さな目標をより考えやすくなると思います。何時までにこの作業を終わらす、今から1時間は集中して作業を行う等といった感じです。
このような数字を含ませた目標は「数値目標」と呼ばれ、具体的な目標設定の部類に入ります。
目標は具体的であればあるほど、いまこの瞬間にすべきことが明確になり、その達成に向けたやる気を起こすことができます。
すべての目標を数値目標にできるわけではありませんが、可能な限り目標に数値を含ませることをお勧めします。
最初のステップとしては、時間(時刻)と絡ませると考えやすくなるのではないでしょうか。
ステップ4 : 仕事の目標は目標設定の『本番』と考えてみる
仕事上の目標設定は、『朝6時に起きる』、『1日30分読書の時間を確保する』等の日々の生活における小さな目標設定の延長線上にあるものです。
裏を返せば、仕事において目標を思いつかない・立てられないということは、仕事以外の生活場面においても、目標の設定が上手くできていないという可能性があります。
仕事でもそれ以外の生活場面でも、目標設定におけるコツやポイントは不変です。そのポイント等を理解したり習得したりする場面は、あなたの身の回りに溢れているといえます。
長期的対処法 : 自己理解を深めていく
最後は、人生の目標が未だ定まっていないことへの対処法となります。
再びはっきりといってしまえば、目標設定とは自己理解を深める作業でもあるということです。
こと人生の目標に関しては、自らが大切にしている価値観や信念、強みやアピールポイント等といった点について、自己分析を重ねながら理解を深めていく必要があるでしょう。
ですが、自己理解そのものは一朝一夕に深めることは難しく、じっくりと時間をかけて進めていく必要があると思います。
まとめ
目標を設定することで、私たちは日々をより意識的に過ごすことが可能になります。また、その目標を設定するタイミングは、あなたの生活のさまざまな場面に見つけることができます。
意識的に小さな目標の設定を繰り返していくことで、仕事に関する目標の設定にも、苦手意識を持つことなく向き合っていくことができるのではないでしょうか。
小さい目標への取り組みは、今、この瞬間からでも始めていくことができますね。
今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました!
お時間があれば、また次の記事でお会いしましょう!
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