スポーツでもビジネスでも、「チームワーク」が発揮されている状態は芸術的な美しさを感じます。なぜなら、チームワークはそう簡単に作れるものではないからです。
この記事では、スポーツ場面を中心に見聞きする言葉であるチームワークを取り上げ、その実態をわかりやすく解説していきたいと思います。
チームワークとは
チームワークを簡単に表現すれば、
共通の目標の達成を目指す個々のメンバーが効果的かつ相互補完的に機能し、それぞれが自己の能力を最大限に発揮できている状態
となります。
この時はメンバー個々の能力の総和以上のチカラが発揮され、一人では成し遂げられないような成果を出すことができ、それがひとつの「感動体験」にもなります。
例えば、スポーツであれば「芸術的なパスワークを披露する」「どんでん返しを起こす(ジャイアントキリング)」「大会で優勝する」といった様子です。
また、このような感動体験は当事者だけに留まらず、観衆といったそれを見ている側にも強いインパクトを与えることができるので、チームワーク自体は非常に価値の高い人間活動のカタチであるといえます。
加えて、チームワークが発揮されている最中では、「困っていれば助けてあげる」「実力を発揮しやすいようにアシストしてあげる」といったメンバー間での支援や援助の様子が各所で見られます。
例えばサッカーの試合において、キッカーが最後のシュートを決める際に、ベストポジションにドンピシャのタイミングでパスをもらえれば、確実にゴールネットを揺らすことができますよね。
そんな絶妙なアシストがフィールド内の至る所で見られるている時こそ、チームワークが発揮されている状態といえます。
ここではスポーツの例を複数挙げて説明しましたが、チームワーク自体はビジネスの世界や学校生活場面をはじめ、「チーム」としての活動があるところであれば、観察される可能性があります。
また、この地球上では、私たち人間にしか発揮することができないものといっても過言ではないでしょうね。
チームワークは簡単には作れない
この記事の冒頭でも述べましたが、チームワークを作ることは容易ではありません。また、チームワークの形成に影響を及ぼしている要因は多岐にわたります。
以下に、そのような要因の候補を複数挙げてみます。
- リーダーの存在
- リーダーの特徴
- 共通のチーム目標の内容
- メンバーの役割分担
- メンバー間の能力、意欲、意識の差
- メンバー間の相互理解
- メンバー間のコミュニケーション
- チーム内の規則やルール
- チームの規模
- チームのまとまりや一体感
思いつくまま10個の要因を挙げてみましたが、厳密にはまだまだあるはずです。この一覧はチーム内における要因ですが、もちろん、「ライバルチームの存在」等といったチーム外の要因も考えられます。
そして、さまざまな要因が複雑に絡み合いながら、それらの多くが効果的に機能した時に、チームワークが発揮されるという理解です。
似たような例でいうと料理の「レシピ」においても、最高ランクに位置づけられる一品では、食材全体の中でチームワークがうまく発揮されているといえます。
また、最も身近なところでいうと、「家族」の中でもチームワークは発揮することができ、それによって家族の絆がより深まっていきそうですよね。
チームワークはそう簡単には作れない…。だからこそ、それが発揮された時は記憶に残るような感動体験にもなっていきます!
チームワークの発揮にはチームづくりが必要
一人ひとりのメンバーに成長が見られるように、チームそのものも成長していくと考えられています。そして、チームとして十分に成熟できた時にチームワークが発揮されます。
つまり、そこにチームがあればいつでもチームワークが発揮できるわけではなく、条件として、まずチームとして成熟していくことが求められます。
学術的に見ると、チームの成長には以下のような過程が存在するといわれます。
このような成長は、チームとしての活動がつづく中で自然と進んでいくこともありますが、チーム自体に積極的に働きかけ(介入)を行うことによって、その成長を効果的に促していくこともあります。
そのような活動は専門的には「チームビルディング」といわれ、多くの場合、外部の専門家が担当します。
つまり、チームワークが発揮されるためにはチームの成熟化に向けた「チームづくり」が必要で、チームづくりなくしてチームワークの発揮は非常に難しいということです。
ちょっと「チームづくり」のイメージがわきづらい場合は、チームのまとまり・一体感を高めていく一連の作業ととらえるとわかりやすいかなと思います。
AIの時代にこそチームワークが求められる
これからの時代は人工知能・AIとの共存、またはAIと人間とのパートナーシップが実現していくのではないでしょうか。
一方の人間側には、さらなる創造性の発揮を可能とする「考える力」が必要になってくると思います。
それに加え、私自身は人間ならではの「強み」であるチームワークの発揮を目指していくことが、ますます大切になってくると考えています。
チームワークの発揮に向けた中では、メンバーたちは密接にかかわり合い、刺激を受け合っています。
一人ひとりで異なる考え方や感じ方、物事の解釈の仕方、価値観等のさまざまな情報が活発に行き交い、新たな発見・気づきをもたらすとともに、創造性の進化を促していきます。
そんな意味でいうと、チームそのものは多様なバックグランドを持つメンバーから構成されていることが望ましいといえます。
ただ、チームを成長させていくのには苦労しそうですが、無事に生産期に至ることができれば、そのチームが発揮するチカラは相当なものになりそうですね。
このようにチームワークの発揮に向けた活動からは、チーム目標の達成や生産性の向上、さらには革新的なアイディア・価値観の創出が期待されます。
そんなダイナミックな様子からは、AI側もきっと多くの刺激を受けるのではないでしょうか(笑)
企業であれば成果主義を導入し、一人ひとりの競争意識を高めていくことも大切だと思いますが、協同意識を高めてチームワークの発揮を目指していくことも、間違いなく企業の成長に貢献するのではと思います。
チームワークの起点となるのはリーダー
チームワークを発揮する…。まさに和を尊ぶ私たち日本人が得意とする部分ですね。あと求められるのは、チームをまとめ、その力を最大限に引き出すことができる「リーダー」の存在です。
その点は日本人の弱いところかもしれません…。
といっても、いまは国民一人ひとりに自ら考え判断し、行動していける「主体性」が求められる時代です。言い換えれば、個々人が積極的にリーダーシップを発揮することが期待されているということです。
もし、あなたの周りにリーダーの候補がいないようであれば、思い切ってあなた自身がリーダーの役を引き受け、「リーダーシップ」を発揮していってはいかがでしょうか。
最初の方は難しい部分もあるかもしれませんが、リーダーとしての経験はチームづくりに貢献するだけではなく、新たな発見や気づきも伴って、あなた自身の成長や自分づくりにも大きな影響を及ぼしてくれるはずです!
リーダーシップのあり方については、以下の「関連記事」の中で解説をしていますので、ひとつ参考にしていただければと思います。
まとめ
この記事では、よく見聞きする言葉であるチークワークを取り上げ、その実態について解説をしました。
繰り返しますが、チームワークを発揮するためにはチームづくりが必要で、それを中心となって進めるのはリーダーです。
なぜなら、リーダー以外の人物から、チームづくりに向けた動きが出てくることはほとんどなく、チームづくりの起点となるのはやはりリーダーだからです。
起点となったら、あとはメンバー全員を上手く巻き込んでいきましょう。そして最終的に、感動体験でもあるチームワークを発揮することができれば、その記憶に残る体験は一人ひとりの成長をさらに促すものになると思います。
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