メモを取らない人|取らない理由から見えてくるメモ書きを促すアプローチ

自分づくりと人間関係
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日頃、熱心にメモを取る人もいればほとんど取らない人もいます。特に後者の場合は、仕事場面において周囲を困らせてしまうこともあるようです。

そこでこの記事では、考えられるメモを取らない理由について述べていきたいと思います。その理由が分かれば、「メモを取る」を促す効果的な対処法が見えてきそうです。

この記事を書いた人
しまもと

法政大学スポーツ健康学部准教授 / 工学部出身の心理学者 / 専門は自分づくりを支援するライフスキルコーチング / 大学では毎年300名以上の学生にスポーツ心理学をベースに自分づくりの授業を展開 / 自分づくりのコンテンツをより多くの人とシェアするべくブログ「しまらぼ」を開設

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メモを取らなくても仕事ができる人

仕事を行う上でメモを必要としない人もいます。それは抜群に記憶力がいい人や理解力のある人です。

そのような人は重要や資料を一度見ただけでほぼその内容を覚えることができたり、一度話を聞いただけで多くのことを理解することができます。まさに「一を聞いて十を知る」様子ですね。

 

この記事ではそのような羨ましいケースは対象としていません。メモを取ることで、今よりも望ましいパフォーマンスを発揮することが期待される人物を想定しています。

 

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メモを取らない理由

ここでは4つの視点からメモを取らない理由を述べていきます。

理由1: そもそもメモを取る習慣がない

これは授業中の大学生の様子を見てきて感じることですが、彼・彼女らは板書された内容はきちんとノートに記録しようとします。

これは中学・高校を通じて日々繰り返されてきたことなので、既に習慣としてしっかりと身についていることだと思います。

ですが、先生(講師)の話を書き留めたり、話の中で気になった内容をメモ書きするような様子は見られません。

つまり、可視化された文字情報をスムーズに書き留めることはできますが、音声情報を書き留めることには慣れていない、そもそも習慣として持ち合わせていないということではないでしょうか。

そして、その延長線上にいる新社会人も、仕事場で先輩や上司の話を聞きながらメモを取るという姿勢・態度にはなかなか移行できないということになります。

理由2: メモを取る必要性を感じていない

人は何らかの必要性に駆られていまの行動を変えるところがあります。

先ほどの大学での授業の例であれば、『この話の内容は期末試験にでます!』とアナウンスすれば、出席者のほぼ全員が必死にメモを取るはずです。

このことから、メモを取らないのはそもそもメモを取る必要性を感じていないということができます。

確かにそうです。仕事場では自分よりも業務内容に詳しい先輩や上司が近くにいてくれます。分からないときは(低姿勢で)質問すればいいと思っているのではないでしょうか。

大学においても、わからないことは先生に質問すればほぼ何でも教えてくれます。その都度、自分で全てを覚えておく必要はありません。

そのような環境に慣れてしまうと、自分自身で必要な情報を確保するという能動的な態度・姿勢を形成することは難しくなってしまう可能性があります。

 

理由3: メモを取るスキルを身につけていない

私自身はメモを取る行為はスキル・技能の1つであると感じています。

メモを取る主な目的は記憶の補強であり、メモそのものは外付けハードディスクのようなものです。

記憶の補強なので、聴覚から認識されるすべての音声情報をその都度メモする必要はありません。理想は特に重要な内容を、話し手のことを待たすことなくメモ書きする姿です。

重要箇所に瞬時に反応するためには、相手の話に集中し、かつ考えながら話を聞く必要があるでしょう。

また、「あなたの話をきちんと聴いています」という姿勢を示すためには、メモを取りながらも定期的に相手の方へ視線を向ける必要もあります。

これらは効果的にメモを取るスキルの一部ですが、これらメモ書きにおけるスキルを身につけていないため、メモを取ることに苦手意識があったり、抵抗を感じている可能性もあります。

 

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理由4: メモを取るメリットを理解できてない

繰り返しますが、メモを取る主な目的は記憶の補強ですので、メモをした内容はその先、安心して忘れていくことができます。同じことを何度も質問し、わざわざ自らの印象を悪化させる必要はありません。

このようなメモを取るメリットを理解することができていれば、メモを取ることへのモチベーションは自然と湧いてくるというものです。

相手に配慮しつつ自分から意欲的にメモを取ろうとする姿勢は、話し手に良い印象を与えると個人的には感じています。

そんな姿勢を見ることで、話し手の方はより多くの有益な情報を提供してくれる可能性があります。メモを取るという小さな行為がもたらすメリットは、想像以上に大きいかもしれませんね。

 

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「メモを取る」を促すための対処法

新人さんや部下にメモを取って欲しい時に参考にしてみてください。

対処法1: 当事者意識をより強く持ってもらう

わからないことは先輩や上司に質問すればいいというのは、未だ当事者意識が芽生えてない状態といえます。

そこを例えば、「覚えた一連の業務内容を後日レポートとして提出してもらう」という課題を提示すれば、少しは自発的にメモを取るという行為につながるのではないでしょうか。

大学でもそうですが、学生側に何かをやってもらいたい時は成績に影響する課題として提示するのが最も効果的です。

また、学生側も課題として提示された方が、新しい行動をスムーズに起こせるというメリットがあります。

最初は義務感から行動が喚起されますが、実際に取り組んでみると『意外とおもしろい』『新しい発見がある』『またやってみたいから課題として出してください』といった展開になるこもあります。

上手くいけば、『やらなくちゃ…』という外発的動機づけから、『やってみたい!』という内発的動機づけに移行できるケースも出てくるでしょう。

また、そのような変化を確実に促していくためには、提出されたレポートをしっかりと評価してあげたり、コメントを付けて戻してあげるといいですね。

 

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対処法2: 業務内容を「教える」という経験をしてもらう

メモを取る必要性を感じてもらう案の1つとして、新人同士で覚えた業務内容をレクチャーし合ってもらうというものがあります。

自分から必要な情報を意欲的にインプットしてもらうために、アウトプットする役割を与えるというものです。

「第三者に教える」という役割が与えられることで、メモを取る必要性を強く感じることができます。

また、教えるという行為にはわかりやすさが求められる分、より質の高いアウトプットになります。自分の中だけのアウトプットに比べ、業務内容についてより高い学習効果が期待されるということです。

実際、ラーニングピラミッドと呼ばれるヒトの学習モデルにおいても、学習内容の定着率が最も高いのは教えるという行為だとされています。

わかりやすく教えることで『みんなの役に立つことができている』という実感を持つことができれば、「メモを取る」が習慣化するのはもはや時間の問題ではないでしょうか。

 

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メモ書きにはスキル・技能としての一面がある

繰り返しますが、「メモを取る」という行為にはスキル・技能としての一面があります。技能なので、これまでメモ書きの習慣がなかった人が急に効率良くメモを取ることは難しいかもしれません。

「メモを取る」を促す側は、少し長い目で見守りながら、効果的なメモの取り方やそのメリットをアドバイスしてあげる必要があると思います。

また、「なんでもかんでもメモを取る」という非生産的な行為を避けるためには、物事の本質を見出す力といった考える力(思考力)を発揮していく必要もあります。

スマートにメモを取る姿を目指していく過程では、思考力も鍛えられる可能性があるということですね。

 

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まとめ

よくいわれることですが、人間は忘却の生き物です。聴覚で認識される音声情報は、時間の経過とともに忘れていく可能性が高いです。

それを食い止めるためには、提供された情報を素早く可視化し、視覚を通じても認識する必要があります。一度可視化してしまえば、いつでも何度でも確認することができます。

技能的な側面があるものの、メモを取るという行為自体はそこまでハードルの高い作業ではなく、それを習慣化することのメリットは多大にあります。

何か「資格を取る」を検討中であるなら、ぜひ「メモを取る」の習慣化も検討されてはいかがでしょうか。

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