緊張しない方法をわかりやすく解説|実力発揮に必要なのは中程度の緊張!

自分づくりとストレス
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多くの人が「緊張しない方法」を知りたがっています。ですが、緊張とパフォーマンスとの関係を知れば、緊張しない状態では十分に実力を発揮できないことがわかるはずです。

最も大切なのは、高まり過ぎる緊張の程度を落ち着かせ、中程度の緊張状態へと近づけていくことです。『緊張しない』という表現のように、緊張をゼロに近づける必要はありません。

ぜひ、この記事を通して緊張することの本当の意味や、緊張の程度をコントロールする術を知っていただければと思います。

この記事を書いた人
しまもと

法政大学スポーツ健康学部准教授 / 工学部出身の心理学者 / 専門は自分づくりを支援するライフスキルコーチング / 大学では毎年300名以上の学生にスポーツ心理学をベースに自分づくりの授業を展開 / 自分づくりのコンテンツをより多くの人とシェアするべくブログ「しまらぼ」を開設

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緊張(状態)とは

緊張(状態)の反対はリラックス状態です。リラックスしている状態では、こころと身体に余計な力が入っていません。

つまり、緊張とは身体に力が入っている状態、こころであれば気が張り詰めている状態のことをいいます。

また、これは大事なことですが緊張には程度があります。力の入り具合によって緊張の程度は変わります。弱い緊張もあれば、中程度の緊張、強い緊張もあるということです。

『人前で発表するから緊張する!』といったときだけが緊張ではないということです。緊張と上手く付き合っていくためには、まず、この緊張には程度があるということを理解しておく必要があります。

 

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緊張とパフォーマンスとの関係

学生であれば『いい発表ができたな』、スポーツ選手であれば『いいプレイができたな』、社会人であれば『いい仕事ができたな』というときがありますよね。

私のような教員であれば『いい授業ができたな』って感じですけど、それってそれぞれの立場でいいパフォーマンスが発揮できたということだと思います。

そのパフォーマンスの発揮にも緊張の程度が関係しています。以下の図は、緊張(覚醒)の程度とパフォーマンスの発揮度の関係を表したものです。

この図によると、中程度の緊張状態にあるときに最高のパフォーマンスが発揮できるとされ、その状態はゾーンとも呼ばれています。

言い換えれば、自分にとって中程度の緊張状態をいかに作れるかが、パフォーマンス発揮の鍵を握っているということです。

また、この図の左側にいくほど緊張の程度は弱くなり、緊張しないという状態になっていきます。お分かりのとおり、その状態では十分なパフォーマンスを発揮することはできません。

つまり、パフォーマンスの発揮を目指しているときに意識すべきことは、緊張しないではなく、高まり過ぎる緊張をいかに落ち着かせ、中程度の緊張状態へと近づけていくかということです。

繰り返しますが、ある程度の緊張がなければ、パフォーマンスを発揮することは難しいということです。

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緊張の程度を高める要因

中程度の緊張状態へと近づけていくためには、緊張の程度を高める要因について知っておく必要があります。

以下では、自分の外側にある外的な要因、自分の内側にある内的な要因に分けて、緊張の程度を高める要因について解説します。

 

外的な要因

不慣れな環境

初めての環境というのは、勝手が違うので誰でも落ち着かないものです。そのいつもと違う雰囲気や完全には安心できていないという心境が、緊張の程度を高めてしまうことがあります。

 

舞台の大きさ

大観衆のもとで試合や演技をしたり、何百人の聴衆の前で発表・講演をするといった経験に慣れている人はそうそう多くないと思います。

このような大舞台は先に述べた不慣れな環境となりますので、そこに立つことで緊張の程度はみるみる高まってくると思います。

 

予想外の出来事

大事な場面ではミスをしないために計画どおり事を進めたいところですが、突然、想定外の出来事が起こると、リズムが崩され一気に緊張の程度が高まってしまうことがあります。

 

時間的余裕の無さ

残り時間が少ない状況では、とても落ち着いて作業をすることはできません。焦って気持ちの面での余裕も無くなり、呼吸も浅く短くなります。それってまさに緊張の程度が高まっているときの様子ですね。

 

後がない状況

後がないとは、言い換えれば絶対に失敗が許されない状況です。野球のピッチャーであれば、満塁で目の前の打者に対してボールスリーの状況です。

このようなプレッシャーがかかる状況は、緊張の程度は一気に高まってしまうでしょう。

 

周囲の期待

期待されること自体は悪いものではないと思いますが、本人にとってはプレッシャーになることがあります。

上手くできて当然といった期待を受ける場合、そのプレッシャーはさらに高まり、緊張の程度をぐいぐい押し上げてしまうはずです。

 

指導者・上司からの言葉

お前にかかってるぞ』『あとはお前に任したぞ』『お前ならきっとできるはずだ』といった上の立場の人物からの言葉は、人によってプレッシャーになることがあります。

その一言が緊張のスイッチを入れてしまうこともあるので、本番直前に声をかけるときは、慎重に言葉を選ぶ必要があると思います。

 

内的な要因

準備不足や経験不足

緊張には不安の程度も関係しています。

『本番までに十分な準備ができていない』、『そもそも経験が不足しており、不測の事態に対応できるかわからない』といったとき、緊張の程度は高まりやすくなるといえます。

 

過去の失敗経験

過去に緊張によりうまくできなかった経験がある場合、また今回も同じような失敗をするのではないかと心配になってしまい、緊張の程度を高めてしまうでしょう。

 

意識過剰

ヒトは大事な場面になるとそのことに集中するようになり、意識の程度も高まっていきます。すると、以下の項目について強く考え出すようになります。

  •  絶対に上手く行いたい
  •  いいところを見せたい
  •  失敗したくない
  •  できないと思われたくない
  •  みんなはどう思っているだろう など

これって自分自身に過剰に意識を向けている様子で、普段はあまり経験しない状態です。そのようなイレギュラーな状況下では、緊張の程度も高まりやすくなってしまいます。

個人の性格

一人ひとりの性格(パーソナリティ)も、実は緊張と密接に関係しています。具体的には特性不安内向性というものです。

特性不安とは、不安になりやすかったり、常に何かについて不安に思ったりしている性分のことです。この特性不安が高い人は緊張しやすいといわれています。

また、内向性とは興味・関心が自分の外側ではなく内側へ強く向いている様子のことで、内向的な人は外向的な人よりも緊張しやすいといわれています。

私自身の緊張のしやすさも、この内向的な部分から幾分きているのではと感じています。

 

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緊張の程度をコントロールする方法

ここでは高まり過ぎる緊張を早期にコントロールし、パフォーマンスの発揮に最適な中程度の緊張状態を形成していくための方法について解説します。

 

方法1: 自己分析と自己理解

緊張の程度をコントロールするということは、自分自身をコントロールしようとすることです。

そしてそのためには、自己分析を通して、緊張が高いときの自分の特徴を理解しておく必要があります。

また、日頃の不安の程度や向性(内向性・外向性)からも、緊張の程度が高くなりやすいかある程度予測はできるので、性格面からの分析も大切になってくるといえます。

 

カテゴリー:自分づくりと自己理解

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方法2: 自信を高める

緊張の程度が高まってしまうときは、自分にとって何か困難な課題に挑戦しようとしているときがほとんどです。

であるなら、その課題に対して可能な限り、予め自信を高めておくことは有効に働くはずです。

例えば、人前での発表やプレゼンであれば、原稿を作成するだけではなく、その原稿の内容がほぼ完ぺきに頭の中に入るまで、何度も何度も発表の練習を行うということです。

そこまで徹底的に準備することではじめて、本番に臨む自信というものは高まっていくと思います。

 

方法3: マイナス要因をつぶす

本番において課題に集中していくためには、マイナス要因ともいえる心配事をゼロに近づけておく必要があります。

例えば、人前での発表やプレゼンの場合、ウィークポイントがあるのであれば、必要な知識を追加したり、内容面での事実確認を徹底的に行っておくということです。

また、想定される聴衆からの質問をリストアップし、それらへの回答を準備しておくことも有効だと思います。

さらに、会場の様子や雰囲気はどうなっているのか、発表時間は何分か、予想される聴衆の人数等も入念に確認しておくことで、本番での緊張の高まりを抑える安心感を形成していくことができるはずです。

 

方法4: 緊張への肯定的態度を身につける

あなたは緊張をネガティブなものとしてとらえていますか?『あの時、緊張しちゃった』等と口にしたことがある人は、緊張をネガティブなものととらえているといえます。

ですが、そもそもなぜ、大事な場面において緊張の程度が高まっていくのでしょう。

それはあなたのこころと身体が、ここは大事な場面だからちゃんとパフォーマンスを発揮しようと反応してくれているからです。

本当にそうなのかと疑問に思った方は、反対に、緊張の程度が一向に高まらない状況を考えてみてください。

それは主に以下の2つの状況であると思います。

  1.  その課題に対してものすごく自信があるとき
  2.  その課題が自分にとってどうでもいいとき

 

つまり、大事な場面において緊張が高まるのは、あなたの心身がその課題を自分にとって大事なものとしてきちんと認識できているからであり、パフォーマンス発揮のゴーサインでもあるということです。

ただ、毎回ちょっと張り切り過ぎてゾーンの状態(中程度の緊張状態)を通り過ぎてしまいがちということです。反応として何ら悪いものではないということですね。

緊張への肯定的態度を身につけていくためには、このような緊張の高まりを前向きにとらえる見方にたくさん触れていく必要があります。

以下の関連記事では、緊張状態緊張しいという個人の特徴をポジティブに言い換えていますので、肯定的態度の形成を促すコンテンツとしてよかったら参考にしてみてください。

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緊張しない方法の本質とは

ここまでで紹介した、以下の4つの方法を見て何か気づいたことはありますか??

  •  自己分析と自己理解
  •  自信を高める
  •  マイナス要因をつぶす
  •  緊張への肯定的態度を身につける

 

 

そうです。これらはすべて本番中(または本番直前)ではなく、本番前における対策ということです。

なぜそうなのか。それは緊張が高まっている状態で場当たり的に対策を行っても、あまり効果が無い可能性が高いからです。

むしろ逆に、緊張の悪循環によってその程度をさらに高め、頭の中が真っ白になってしまうあがりの状態を招いてしまう恐れがあります。

つまり、緊張しない方法の本質とは、本番前の対策が中心となるということです。

大事な場面において緊張の程度を上手くコントロールし、最高のパフォーマンスを発揮できるか否かという勝負は、いまこの瞬間から始まっているといっても過言ではありません。

 

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まとめ

繰り返しますが、ヒトの緊張には程度があります。あがりに近い状態だけが緊張というわけではありません。

緊張しない方法というのは、その表現の意味をそのままとると緊張の程度をゼロにしようとするものです。程度がゼロではパフォーマンスを十分に発揮することはできません。

緊張しない方法を正しく表現してみると、大事な場面(本番)で高まり過ぎる緊張の程度を上手くコントロールする方法というものになります。

そして、その方法の大部分は本番前のものであるといえ、特に「緊張への肯定的態度を身につける」にいたっては、いまこの瞬間からでも始めていくことができます。

そのような態度の形成を促すものとして、この記事の内容が少しでもお役に立てば幸いです!

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