「自己啓発とは」がよくわかる!気になる言葉をわかりやすく解説

教育・スポーツ
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2020年から始まったパンデミックで、いまの生活様式はいとも簡単に崩れてしまうことを私たちは経験しました。また、人工知能・AIの台頭により、今後多くの職業がAIに取って代わられるといわれています。

そんな中、再び自己啓発に注目が集まっています。この記事では、よく見聞きする言葉である自己啓発についてわかりやすく解説していきたいと思います。

この記事を書いた人
しまもと

法政大学スポーツ健康学部准教授 / 専門は自分づくりを支援するライフスキルコーチング / 20年以上、自分づくりのプログラムと研究に没頭する変わり者 / 大学では毎年300名以上の学生とスポーツ心理学をベースに自分づくりの授業を行う / 大修館書店による月刊「体育科教育」の巻末エッセイを奇数月に担当中

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自己啓発とは

ビジネスシーンにおける自己啓発とは

自発的に自らを成長させようとする意識のもと、新たな知識や技能・能力(例:思考力)を開発・獲得したり、心の成長を目指すための活動に従事すること

ということができます。

ポイントは誰かにいわれたから行うのではなく、自らの意志で再び学ぼうという姿勢・態度であることです。また、自発的な姿勢が形成された背景には、社会人として学ぶことの必要性を強く感じた経験があると思います。

確かに、人は必要性を感じることで自分から行動を起こそうとしますね。

また、自己啓発そのものは以下のいずれかの活動を通して進められています。

  •  読書(自己啓発本)
  •  セミナーへの参加
  •  講演会や市民講座
  •  専門家による個別コーチング
  •  通信講座
  •  情報教材やオンライン教材での学習
  •  大学や大学院での学び など

以前、私のブログでも自己啓発用の情報教材の作成を試みましたが、自分が本当にやりたいことは教材販売からのビジネスではなく、情報発信であると認識し直し、思いとどまった経緯があります。

それに情報教材って相場としてかなり高額ですからね。販売するからにはそれなりのクオリティーが求められますが、本業の合間にそのようなものを作り上げるのはかなり無理があるなと思いました。。

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自己啓発の言い換え

自己啓発自体は、文部科学省等が推進しているリカレント教育とも呼ぶことができるでしょう。

同教育では大学・大学院で開講される、社会人向け教育プログラムを受講する形となります。

また、以下の関連記事の中でも紹介していますが、25~64歳において大学等の教育機関でフルタイムの教育を受けている人の割合は先進諸国の中で日本が最も低く、その数値はOECD平均にも遠く及ばない水準となっています。

 

カテゴリー:教育・スポーツ

リカレント教育とは|文部科学省等が推進する社会人向け教育プログラム
私たちは多くの場合、大学を卒業するまでに一定の専門知識と技能を身につけ、その後社会人となり、定年までの期間を通してキャリアを形成していくことになります。 一方で、技術革新とともに社会における変化のスピードはますます増し、2030年頃には狩猟...

 

また、ちょっと宣伝になってしまいますが、私が所属する法政大学では生涯教育の拠点として、リカレント教育オフィスなるものが立ち上げられています。

同オフィスでは学び直しを希望する社会人の方々に向けて、魅力的な教育プログラムを企画・立案する活動を行っているようです。興味・関心のある方は以下の関連情報を覗いてみてください。

関連情報  リカレント教育オフィス / 法政大学

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自己啓発の位置づけ

自己啓発を自分にとって有意義なものとするためには、それを行う目的や目標を明確にしておく必要があります。何のために多くの時間と労力、お金をかけて行うのかといった部分です。

例えば

 最先端の知識、スキル・技能について学びたい

 幅広い仕事に活用できる知識、スキル・技能について学びたい

という感じですね。

これらの目的・目標を達成し、『この先のさらなるキャリアアップにつなげていきたい』というイメージが明確にできていることが望ましいです。

つまり、自己啓発とは目的・目標を達成するための手段の1つに過ぎないということです。

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自己啓発と自己研鑽の違い

自己啓発に似た言葉に自己研鑽(じこけんさん)があります。自己研鑽の意味は簡単にいえば以下のとおりです。

自らの意思で、既に持っているスキル・技能のレベルを磨き上げていく

 

人に言われてやるのではなく、自ら自発的に行う点は自己啓発と同じですね。

自己啓発は自分にとって新しいスキル・技能の習得を目指しますが、自己研鑽はそれら習得したものを、より高いレベルに仕上げていくイメージです。

例えば、苦労して教員免許を取得し、学校に勤務しながらよりわかりやすい教え方を引きつづき勉強したり、児童・生徒への理解をより深めていく様子が「教師としての自己研鑽」ということになります。

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自己啓発の注意点

その1: 自己啓発にはゴールが必要

大学教育が高額なように、自己啓発も決して安くはありません。

また、学ぶこと自体が目的化してしまうと、終わりの見えない自己啓発となってしまうので注意が必要です。達成を目指す目的・目標を明確にする、すなわち自己啓発にはゴールが必要です。

お金に限らず、自己啓発には多くの時間と労力、継続力が求められるので、いまの生活に支障が出ない範囲で確実にゴールに到達するための計画をしっかりと立て、取り組んでいく必要があります。

自己啓発本を探しに書店に行くなら、ぜひ、その前に自己啓発を行う目的を明確にしてみてください。そうすれば、きっといい本が見つかりやすくなるはずですよ!

 

カテゴリー:思考

カラーバス効果とは|意識が変わればキャッチする情報がみるみる変わる!
突然ですが、あなたが普段見聞きしている情報は、実はあなた自身が選択しているといわれたらどう思いますか?そんな様子を表す言葉にカラーバス効果というものがあります。 この効果のことを知れば、あなたの意識が変わることで、視覚・聴覚からキャッチされ...

 

その2: すべての情報を鵜呑みにしない

大人になったあなたは、高校生や大学生の頃よりも、講師側から提示される内容に対して批判的に考えることができるはずです。

「批判的に考える」というのは、『この情報は本当に正しいのかな?』とよく吟味する様子です。

つまり、講師側から提示される多くの情報をすべて鵜呑みにするのではなく、一度自分なりによく考えた上で、取り入れるか否かを判断していく必要があるということです。

同様のことは自己啓発本、自己啓発系のネット記事、専門家による個別コーチング、情報教材等の中で提示される内容に対しても行っていくことが望ましいです。

これに取り組めば○○が身につく・できるようになる』といった形で発信される情報は、それぞれの発信者が自らの経験や価値観、信念等にもとづいて『これは正しい!』と発信しているものです。

なので内容的にはどれも正解であるといえます。ただ注意しなければならないのは、「あなたにとっても同様に正解!」とは限らないということです。

それはなぜか、人には個人差があるからです。生まれつきの気質や向き不向き、理解力、応用力、集中力、継続力、忍耐力等は全員同じではありません。

提示される内容をスムーズに理解できる人・実践できる人もいれば、そうでない人もいます。なので提示された情報をいまの自分に照らし合わせ、自分への相性を確認していく必要があります。

中にはエビデンス(科学的根拠)にもとづいて発信されているものもあるでしょう。エビデンスは信頼性の高いもの、尊重すべきものですが、残念ながらあなたを対象として検証された結果ではありません

なので自分に取り入れる際は、『へ~。こういう結果もあるんだ』と一歩引いて眺めてみてください。

 

また、自己啓発においては講師側がカリスマ化する場合もあります。いまは国民一人ひとりが自由に情報発信できる時代です。

なので『どんな話を聞くか』よりも、『その話を誰から聞きたいか』の方が重視されていると思います。一度魅力を感じた発信者からの話は、どれもスムーズに取り入れられてしまいがちです。

そんな時ほどすべてを鵜呑みにせず、提示された情報を批判的に考えていく姿勢が大切です。そうすることで、自分にとって自己啓発をより有意義なものにしていくことができるはずです。

もちろん、このブログから発信される情報に対しても批判的に考えてみてくださいね。

 

カテゴリー:思考

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その3: 知識・情報の収集ばかりでは頭でっかちになる

高度情報化社会を迎え、誰もがあらゆる情報を手軽に入手できるようになっています。つまり、情報そのものの価値は低下してきているということです。

自己啓発を自らのスキルアップ・キャリアアップにつなげていくためには、そこで得た知識・情報の活用を第一に考えていく必要があります。

『これらの知識・情報はいまの仕事にどのように活かせるのか』『さらなるキャリアアップに向けて、どのようなヒントや視点を提示してくれるのか』等について考えていく必要があります。

刺激的な知識・情報の収集のみが目的となってしまうのは避けたいところですね。

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まとめ

あなたにとって自己啓発に取り組む「目的」は何ですか?この記事を書きながら、やはりこの部分が最も大切であると再認識しました。

自己啓発はその目的を達成するための手段の1つに過ぎません。その目的が曖昧なままでは、(言葉はよくないですが)相手側にいいように操られてしまうおそれもあります。

目的が明確になれば、「何を学ぶか」「どこで学ぶか」等も明確になってきます。すべての起点は『自分は何をやりたいのか』『何を目指したいのか』を可能な限りはっきりとさせることです。

つまり、自分自身について理解を深めることが、最も大切な自己啓発なのかもしれません。

 

カテゴリー:自己理解

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