『図々しいお願いですが…』といわれるように、人は誰しも図々しい一面を持っていると思います。その様子が頻繁に見られたり、程度が大きくなると「図々しい人」と呼ばれてしまうという構図です。
この記事ではネガティブな印象が強い図々しいに焦点を当て、この言葉を可能な限りポジティブに言い換えてみたいと思います!
図々しいとは
辞書によると、「図々しい」は以下のように解説されています。
恥知らずで遠慮がない、もしくは人の迷惑を顧みない態度や行為を表現する言葉。
◆―関連情報―◆ 図々しい / weblio辞書
なかなか手厳しい言葉が並んでいますが、親しい間柄では相手をたしなめるニュアンスを含めて使われることもあるとか。
また、『図々しいお願いですが…』というように、自分から自らの図々しさに言及する場合は、否定的な意味ではなく謙虚さを表す言い回しになります。ビジネス等において用いられるクッション言葉ということです。
いずれにしても、他人に迷惑をかけないことを重視する日本人からすると、図々しい人に対する評価は厳しいものになるといえますね。
といっても、誰でも時と場合によっては、図々しいところがつい出てしまうことがあるのではないでしょうか。そんな時、必要以上に自分を責めたりしないために、図々しいのポジティブな一面もイメージができているといいと思います。
ぜひ、次からの6つの言い換え例を通して、そのイメージを膨らませてみてくださいね!
図々しいのポジティブな言い換え例6選
その1: ここぞというときに…
1つ目の言い換えは
ここぞという時に、人一倍行動力を発揮できる人
です。
誰でも「ここは全速力で行動しなければならない!」といった時があるのではないでしょうか。締め切りが迫っている、飛行機や新幹線の発車時刻が迫っている、トイレに行きたい!など。
そんな時、図々しい人は周りの人に遠慮などせず、事態の打開に向けて人一倍行動力を発揮していくことができます。変な言い方ですが、緊急事態の時ほど頼りになるのが図々しい人!?
その2: 人に嫌われる…
2つ目の言い換えは
人に嫌われるのが怖くない人
です。
私もそうですが、誰でも人に嫌われるのは避けたいはずです。嫌われないために相手と話を合わせたり、空気を読んで周囲と協調したり。
ですが、迎合する姿勢が強くなり過ぎると自己主張ができなくなってしまいますし、嫌われるのが怖くて、消極的なコミュニケーションになってしまうということもあるかもしれません。
その点、図々しい人は周りにどう思われようがお構いなしのところがあるので、自分のペースで活動ができますし、自分の主義主張もきちんと伝えていくことができます(それが受け入れられるかは別として…)。
そういう意味では、コミュニケーションに苦手意識がない人ともいうことができそうです。
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その3: 人に頼る…
3つ目の言い換えは
人に頼ることに抵抗がない人
です。
あなたは困った時に誰に相談したり、頼ることができますか?人によったら「恥ずかしい」「できないと思われたくない」「プライドが邪魔する」等、頼ることに抵抗があるかもしれません。
確かに、自分一人で何でも対応できる姿は立派ですが、どうしても困った時は周りに助けを求めることも必要であると思います。
その点、図々しい人は誰かに頼ることに抵抗がなく、困った時にスムーズに助けを求めることができます。
人は人に支えられて生きているともいえるので、そのような人としての生き方を日々実践しているのが図々しい人という見方です。
その4: 気持ちの浮き沈み…
4つ目の言い換えは
気持ちの浮き沈みが少ない人
です。
突然ですが人の気持ちは日々揺れ動いています。不安、心配、緊張、不満、怒り、焦り、落胆等。そのような不安定なこころの影響を受け、勉強、仕事、スポーツ等のパフォーマンスも不安的になってしまうという構図です。
その点、図々しい人はどっしりと肝が据わって度胸があるので、人に比べると気持ちの浮き沈みが少ない人、どんなことがあっても気持ちが安定している人ということができます。
気持ちが安定してるという面だけでいえば、図々しい人はとても付き合いやすいかも!?
その5: 後から印象を…
5つ目の言い換えは
後から印象をすこぶる高めていける人
です。
人々が抱く図々しい人に対する印象は正直良いとはいえません。ですが、それは見方を変えれば、これからどんどん印象を高めていくことができるということでもあります。
例えば、第一印象がとても良い人がいて、その人と長く一緒にいるとだんだんと当初の印象が悪くなってしまうということがあります。
反対に、第一印象はそれほど良くはないけれど、一緒に活動する中で徐々に印象が良くなっていくことってありますよね。
その後者のパターンに該当するのが図々しい人です。また、第一印象はかなり低い方なので、印象が改善された時のギャップはすこぶる大きくなる、つまり、劇的に印象が良くなったと感じられるはずです。
そのようなアドバンテージを秘めているのが図々しい人という見方です。それを実現できるかどうかは図々しい人次第ですね!
その6: 反面教師に…
6つ目の言い換えは
反面教師になることができる人
です。
「社会における望ましい姿」というものを知るための方法の1つは、その対極にある望ましくない姿を観察すること。つまり、反面教師を通して学ぶということになります。
例えば、マナーを守ることの大切さは、マナー違反の様子を観察することで感じ取ることができるという構図です。
それと同様に図々しい人は、以下の3つの大切さを示す反面教師になっていくことができます。
- 恥ずべきを知る
- 遠慮すべきを知る
- 他人に迷惑をかけないを知る
このようにして見ると、図々しい人の社会への貢献度は想像以上に大きいといえるのではないでしょうか。
◆ カテゴリー : コミュニケーション
まとめ
最後に改めて、この記事で紹介したポジティブな言い換え例を一覧で示します。
- ここぞという時に、人一倍行動力を発揮できる人
- 人に嫌われるのが怖くない人
- 人に頼ることに抵抗がない人
- 気持ちの浮き沈みが少ない人
- 後から印象をすこぶる高めていける人
- 反面教師になることができる人
社会には図々しい人もいれば謙虚な人がいます。騒々しい人もいれば大人しい人がいます。このような多様な特徴を持った人たちが集まることで、社会自体は上手く機能しているといえそうです。
図々しい人だけを見れば、その人とは距離を置きたくなるかもしれません。でも、マクロの視点で見れば、図々しい人は社会の多様性を実現するために欠かすことのできない人という見方ができるはずですね。
今回もまた最後までお読みいただき、ありがとうございました!
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