アンガーマネジメントの方法|怒りやイライラと上手く付き合う術とは

自分づくりとストレス
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喜怒哀楽の一角を占める怒りの感情。近年、この怒りの感情を適切にコントロールするアンガーマネジメントが注目されています。

怒りの感情は無いよりはあった方が人間らしいといえますが、度が過ぎるとなにかと問題となってしまうものです。最近ニュースで話題の職場でのパワハラあおり運転はその典型ではないでしょうか。

ここでは怒りの感情を改めて振り返りながら、アンガーマネジメントの概要とその方法について述べていきたいと思います。

 

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アンガーマネジメントの対象となる怒りの感情とは

まず、怒りの感情について改めて確認してみます。ウィキペディアによると怒りとは以下のように記されています。

怒り(いかり、英: anger)とは、人間の原初的な感情のひとつで、様々な要因・理由で起きるもの。
関連情報◆ 怒り―Wikepedia

 

赤ちゃんが成長していく様子でみると、人間の感情は枝分かれ的に発達していくといわれます。具体的には、生まれた直後の新生児は興奮のみであり、その後、3か月児で不快に分かれます。

さらに6か月児では、不快の感情に怒り恐怖が芽生えてきます。愛情得意喜びといった感情が芽生えてくるのは1歳児頃といわれています。

関連情報◆ きちんと知っておきたい!赤ちゃんの感情の発達と変化

 

このことからも、怒りの感情とは原初的かつより本能的な感情であるといえ、そのために自らコントロールするのが容易ではない感情ということができるのではないでしょうか。

そこで近年、注目されているのがアンガーマネジメントという考え方です。

 

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アンガーマネジメントとは

アンガーマネジメント自体は1970年代にアメリカで始まった心理療法プログラムで、その後一般化され、企業等の社内研修で取り入れられています。

その後、日本でも注目され、一般社団法人日本アンガーマネジメント協会を通じて普及活動が展開されています。

 

アンガーマネジメントにおける基本的な考え方は、人間が持つ原初的な感情である怒りを否定するのではなく、その反応を認めてあげた上で、適切にコントロールしようというものです。

怒りの感情はストレス反応の一つでもあるので、ストレスマネジメントの考え方にも近いと思われます。

私たちはストレスを感じたときに「ストレスはいけない!」と否定するのではなく、その状態を認識した上で、ストレスのレベルを軽減または解消しようとする形と同じです。

 

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アンガーマネジメントが注目される背景

近年、日本においてアンガーマネジメントが注目される背景には、日本社会の構造の変化が関係していると思われます。

少子高齢化や終身雇用制度の崩壊、それに伴う雇用の多様化・流動化、グローバル化、価値観の多様化等です。

特に、価値観の多様化は個人の勤労観・職業観にも影響を与え、多様な考え方の人間が集まる職場での人間関係を、良好な状態に維持することへの難易度を上げている可能性があります。

職場でのパワハラやいじめ、嫌がらせ等の問題は、それだけ職場での人間関係に対して、イライラや怒りを感じる機会が多くなっていることの表れではないでしょうか。

そこで、職場での生産性や快適性を向上させるための手段として、近年、アンガーマネジメントに注目が集まっています。

 

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アンガーマネジメントの方法

では具体的に、アンガーマネジメントをどのように行うのかについて見ていきたいと思います。ここでは7つの方法を紹介させていただきます。

 

アンガーマネジメントの方法1 : 自分の怒りのタイプを知る

人には怒りのタイプがあるといわれます。そのタイプを通して怒りが発生するパターンを事前に知り、怒りの暴走を効果的に予防しようというわけです。

日本アンガーマネジメント協会のホームページからは、12の質問に答えることで自分の怒りのタイプを無料で診断することができます。

関連情報◆ 
無料アンガーマネジメント診断―日本アンガーマネジメント協会

 

それによると怒りのタイプは以下の6つに分かれます。

  • 威風堂々
  • 天真爛漫
  • 公明正大
  • 博学多才
  • 外柔内剛
  • 用心堅固

 

以下より順に、各タイプのイライラのパターンを簡単に見ていきます。

 

「威風堂々」タイプのイライラパターン

このタイプは自分への自信に満ち、リーダー的な存在でもあるので、自らの言動が周囲に評価されない、尊重されない、認められないことに対してイライラを感じやすいといえます。

 

「天真爛漫」タイプのイライラパターン

このタイプは自分の思い通りに自由に行動したいという特徴があるので、行動に移すまでに時間がかかる、自由にできない、制約がある等の状況に対してイライラを感じやすいといえます。

 

「公明正大」タイプのイライラパターン

このタイプは正義感が強く、道徳を重んじるという特徴があるので、たばこやゴミのポイ捨て、駐車違反等のルールに反する行動を取る人、マナー違反の人に対してイライラを感じやすいといえます。

 

「博学多才」タイプのイライラパターン

このタイプは向上心に満ち、いろいろなことに挑戦して完璧を目指していこうという特徴があるので、優柔不断でなかなか行動できない、自分と同じようにできないという人に対してイライラを感じやすいといえます。

 

「外柔内剛」タイプのイライラパターン

このタイプは人当たりがよく、外見は穏やかに見えますが、内にはしっかりとした芯をもっているという特徴があります。そのため、自分の考えとは異なるルールであったり、周囲から多くのことを頼まれるという状況に対してイライラを感じやすいといえます。

 

「用心堅固」タイプのイライラパターン

このタイプは周囲の状況を客観的かつ冷静に分析し、一人で慎重に物事を進めようという特徴があります。そのため、計算外の行動を取ろうとする人に対してイライラを感じやすいといえます。

 

アンガーマネジメントの方法2 : 怒りを感じた後に6秒数える

怒りのピークは長くても6秒間といわれているので、怒りを感じた時に6秒数えて、怒りの状態をやり過ごそうというものです。別名6秒ルールともいわれています。

ポイントは6秒の間、怒りを我慢する、抑制するのではなく、数をカウントするという別のことに意識を向け、怒りの期間をやり過ごすという点だと思います。

 

怒りを我慢するのは見方によっては怒りの感情を否定することになりますので、それはアンガーマネジメントの基本的な考え方に反します。

6秒ルールをより効果的にするのであれば、何か身体を動かしながら6秒数えるという形にすると、怒りの感情への意識をさらに分散させることができるのではないでしょうか。

 

アンガーマネジメントの方法3 : 「べき思考」を和らげる

私たちはさまざまな価値観を持っていますが、それがある方向に偏ってくるとこのべき思考に陥ってしまいます。物事はこうあるべき、人はこうするべき、自分はこうされるべき等といった感じです。

でも現実は自分が思うように物事が進むことは少ないので、自分の理想と現実とのギャップにイライラしてしまうという形です。

例えば、あおり運転をしてしまっている人は、「車は速く運転するべき」というべき思考を持っており、それに反した車に対して攻撃的になっている可能性があります。

このべき思考は自分ではなかなか気づけないところがあるので、可能であれば家族や親友、パートナー等に指摘をしてもらうことで認識し、和らげていくことができるといいですね。

 

アンガーマネジメントの方法4 : 笑顔を作る

これは心身相関という考え方にもとづく方法です。文字通り、私たちの心と身体は密接に関連しあっていることを表しています。

例えば、強い怒りを感じた時に物を投げたりしてしまうのは、心→身の関係性によるものです。

一方、運動を通してストレスを解消できたり、気持ちをスッキリできたりするのは、身→心の関係性によるものです。

「笑顔を作る」というのはこの関係性を応用したものとなります。すなわち、怒りを感じた時に、意識的に笑顔を作ることによって、自分の中に楽しい気持ちを喚起させるという形になります。

 

私たちの行動と感情はセットになっています。落ち込んだ時は姿勢がうつむき加減になり、とてもうれしいことがあった時はガッツポーズをします。

ガッツポーズをしながら落ち込むことはできないはずです。それと同じで、笑顔で相手に怒ることも難しくなるのではないでしょうか。

この方法のポイントは、意識的に笑顔を作るということです。

 

アンガーマネジメントの方法5 : 相手に期待し過ぎない

先のべき思考と関連しますが、人は周囲の物事や人物に対して期待をしながら行動しているところが多くあると思います。

でも実際はその期待に反することが多いので、その期待と現実とのギャップにイライラしてしまうという形です。

 

車の運転が典型的な例で、「割り込んでこないだろう」と期待していた時に、それに反して割り込まれたときにイライラを感じ、場合によってはその後、あおり運転に発展してしまう可能性があります。

人間関係や家族との関係においても、私たちは相手はこうしてくれるだろうと期待していますが、それに反する行動を取られることが多く、結果イライラしてしまうという形です。

このような無意識的に抱いている相手への期待を確認し、それを和らげて期待値を下げることで、イライラの頻度を少なくしていこうというものです。

 

アンガーマネジメントの方法6 : 変えられないものに意識を向けない

物事には自分がコントロールできるものとできないものがあります。例えば、部屋の中が散らかってイライラしている時は、自分で部屋を掃除すれば良いということになります。

ですが、気温が暑い・寒い、湿気が高くて不快等というのは自分ではどうしようもないことです。そのようなをコントロールできないことにイライラしても意味はありません。

意識を向けない、または「しょうがない」と割り切るようにします。

 

アンガーマネジメントの方法7 : その場を離れる

可能であれば、イライラする場から離れるというものです。正確には、環境を変えて視界に入る情報を変えることで、思考の内容を変えるということになります。

 

私たちの感情には、先にそれを喚起する思考があります。例えば、深夜に霊のことを考えると、恐怖の感情がだんだんと沸いてくるといった感じです。

なので、イライラの感情を喚起させる視覚情報(相手など)をシャットアウトしたり、それに関連する思考をストップさせるためにも、一旦、その場を離れてみるといった方法になります。

 

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まとめ

繰り返しになりますが、怒りにはタイプがあり、怒りの傾向は人それぞれ異なります。そのため、自分に合ったマネジメントの方法も人とは異なる可能性があります。

肝心なのは今回紹介しました以下の複数の方法等の中から、自分に合ったものを実践を通して見つけていくことだと思います。

なお、最初の「怒りのタイプを知る」は、全ての人に共通する、アンガーマネジメントを進める最初の一歩となるでしょう。

  •  自分の怒りのタイプを知る
  •  6秒間をやり過ごす
  • 「べき思考」を和らげる
  •  笑顔を作る
  •  相手に期待し過ぎない
  •  変えられないものに意識を向けない
  •  その場を離れる

 

時にアンガーマネジメントは怪しい、胡散臭いといわれることがあるそうですが、その原因の一つは、マネジメントの方法は自分にすべて有効であるととらえてしまい、でも実際はそうではないというギャップではないでしょうか。

自分の怒りのタイプに合った方法を見出していく必要があること、マネジメントの方法はスキル・技能でもあるので、繰り返し実践し習得していく必要があるとの認識が求められるといえそうです。

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