「何もしたくない…」そんな無気力状態と冷静に向き合うための視点

ストレス
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『今日は晴れてるのに家でゴロゴロしてるなんてもったいない!』って思うことありますよね。でも、ゴロゴロしながらも『何もしたくない…』と感じる時は慎重な対応が必要です。

この記事では、そんな無気力状態と冷静に向き合うための視点について述べていきたいと思います。

この記事を書いた人
しまもと

法政大学スポーツ健康学部准教授 / 専門は自分づくりを支援するライフスキルコーチング / 20年以上、自分づくりのプログラムと研究に没頭する変わり者 / 大学では毎年300名以上の学生とスポーツ心理学をベースに自分づくりの授業を行う / 大修館書店による月刊「体育科教育」の巻末エッセイを奇数月に担当中

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何もしたくない…は身体からのサイン

誰でも活発に動ける時もあれば、『なんだか今日は身体がだるい…』『何もしたくない…』というモードの時もあるでしょう。

「何もしたくない」は、言い換えれば「思うように身体が動かない」という状態でもあると思います。

通常、私たちの身体は自律神経の働きによってオンとオフのバランスが保たれています。それが常にオフのような状態になってしまうということは、身体に何らかの不調が生じていることの表れでしょう。

つまり、「何もしたくない」という状態は、「身体に不調が生じています!」といった身体からのサインとして受け止めるべきです。

その大切なサインを見逃し、無理に身体を動かそうとすると、より状況は悪化してしまう可能性があるので注意が必要です。

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自律神経に不調が生じる主な原因

自律神経は交感神経と副交感神経から構成されます。前者は日中の活動しているときに優位になる神経、後者は睡眠時等の休息時に優位になる神経ですね。

自律神経に不調が生じるということは、この2つのバランスが崩れてしまっている状態、もっといえば、どちらかの神経が優位になりつづけてしまっているといえます。

忙しい現代人に当てはめていえば、それは交感神経ということになるでしょう。通常、2つの神経は遊具のシーソーのように交互に優位になるのが理想的ですが、そのバランスが崩れ不調が生じているというわけです。

そして、その身体的な不調が「何もしたくない」という状態として表れています。なお、私たちのこころと身体は密接にかかわりあっているので、身体面での不調は心理面にも同様に表れてくることになります。

 

カテゴリー:多様な能力・視点

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何もしたくないときにこころがけたいこと

それはとにかく休養です。なぜなら、『何もしたくない』『身体が思うように動かない』という状態は、疲れがピークに達している可能性があるからです。

また、先ほどの心身相関の考え方を踏まえていえば、身体的な疲れのみならず、精神的な疲れも相当溜まっているはずです。

なので、「何もしたくない」と感じるときは、身体を休めながら精神的にもリラックスすることをこころがけたいですね。

 

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また、どのくらいの期間休めばいいのか、それは数日かもしれないし、1週間前後かもしれません。そこは個人差があると思います。

心身の疲れが問題の無いレベルにまで低下してくれば、いつものようにまた動けるようになるはずです。

ただ、「何もしたくない」がほぼ毎日2週間以上つづいてしまう場合は、うつ病の可能性があるといわれていますので、その場合は早期に専門の医療機関を受診するようにしてください。

関連情報 何もしたくないと…と感じるのは病気のサイン?/あらたまこころのクリニック

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何もしたくないときにしてはいけないこと

それはこれまでの様子とすっかり変わってしまった自分を『ダメだ』と責めてしまうことです。そのような自己否定は精神的なストレスを高めてしまうので絶対的にNGですね。

ダメ出しよりも、『ここまでよく頑張った』と自分を労わってあげたいところです。

ただ、自分への評価が厳しい完璧主義の傾向がある人は、不甲斐ない自分に対して容赦なくダメ出しをしてしまう可能性があります。

さらに、ストレスマネジメントの文脈では、日本人にはこの完璧主義の考え方の人が多いと言われています。『絶対に会社を休んではダメだ』『周りに迷惑をかけてはダメだ』といった感じですね。

『どこまで自分に厳しいんだ日本人!』って突っ込みたくなりますけど、休むこと自体は甘えではなく自己管理の一環です。

心身の疲れがピークに達しているわけですから、普段から自己管理の方も完璧にできるようになるといいですね。

余談ですが、『絶対に休んではいけない』と思ってしまう背景には、学校で重視されてきた皆勤賞の影響もあるのではないでしょうか。

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何もしたくない…を経て意識したいこと

何をするにも「元気な身体が一番」という意味で身体は資本といわれますが、この言葉にはある重要な部分が抜け落ちています。それは

 きちんと管理された身体は資本

ということです。

10~20代の頃は多少の無理も可能ですが、それ以降の年代では無理がつづくとやはり心身に支障が出てきます。

きちんとした体調管理が同時に行われることで、頑張りがきく身体をキープできるということですね。

そして、その体調管理の必要性を主(あるじ)に教えてくれるのが、『何もしたくない』といった無気力の状態であるはずです。

体調管理自体は、あなたが仕事として専門的に取り組んでいる業務内容に比べたら、そんなに難しくはありません。以下に体調管理の主な方法を一覧にしてみました。

  •  規則正しい生活
  •  睡眠時間の確保
  •  栄養バランスの取れた食生活
  •  適度な運動
  •  自然に触れる
  •  昼寝 など

また、自律神経を整えていくためには、意識的に休養の時間を作っていく必要があります。頑張り屋の日本人はついつい詰め込み過ぎてしまいますが、5分10分でもいいので、リラックスできる時間を定期的に確保していきたいですね。

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まとめ

心身の疲れがピークに達してくると、身体は主(あるじ)に対してサインを発してくれています。その形自体は大人、子どもともに同じであるはずです。

子どもたちの場合であれば、『なんか今日は学校にいきたくない…』といった感じでしょう。そんな時は大人と同じで休むことが大切です。

皆勤賞を取りたい等と無理をしつづければ、本当は大好きなのに学校に行けないといった状況になってしまいます。

自分の身体からの声に、そして、子どもたちの声にももっと耳を傾けてあげたいですね。

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