1万時間の法則より大事!?一流に向けた修練の日々を確実に達成する方法

行動する・習慣
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この21世紀は実力があれば個人でも活躍できる時代です。

実力があるとはどういうことか。それはある専門的なスキル(技能)を高い水準で身につけているということ。

では、そのようなスキルを身につけるためにはどうすれば良いのか。。

ある一説によると、1万時間にもわたる修練(学習や練習・訓練等)を積むことで、一流やプロフェッショナルの水準にまでそのスキルを高めていくことができるといわれています。

いわゆる1万時間の法則」と呼ばれるものです。

今回はこのインパクトのある法則の真偽を議論するのではなく、一流の姿になっていくために必要な修練の日々(時間)を、確実に達成するための方法について述べていきたいと思います。

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「1万時間の法則」とは

『1万時間の法則』という言葉は、作家でジャーナリストであるマルコム・グラッドウェル氏の、世界の成功者の共通点を分析した著書『天才!成功する人々の法則』(勝間和代訳/講談社/2009年)によって広められたといわれています。

グラッドウェル氏は、バイオリンの演奏スキルの熟達化に関する先行研究の結果をもとに、バイオリンのエリート演奏家の練習量は20歳までに1万時間を超えている点に着目し、この1万時間の法則を提示しました。

 

このインパクトのある1万時間の法則で強調されているのは、『あるスキルで世界レベルに到達するためには、1万時間にもおよぶ修練が必要である』という点です。

世界レベルではなく、『国内で成功を収める』、『ある分野で一人前になる』等の目標であれば、実際はもっと少ない時間数でも可能かもしれません。

 

一方で、ある分野で一流・プロフェッショナルのレベルにある方々は、事実、膨大な時間にわたる修練を積まれてきており、1万時間という数字は概ね現実的なものではないかと思われます。

そこでこの記事では、『1万時間の法則』の真偽以上に重要と思われる、1万時間にわたる修練の日々を確実に達成するための方法を中心に述べていきたいと思います。

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1万時間は何年で達成できる?

まず、1万時間を達成するためにどれだけの年数が必要となるのかを見てみます。

仮に、あるスキルの修練に当てることができる時間を1日平均3時間として計算してみると…

 

10000 ÷ 3 = 3333.333…

3333.333 ÷ 365 = 9.1324…

 

となり約9年です。すべての祝日や日曜を休養に当てる場合は10年近くになるでしょうか。

これらは平均的な年数となりますので、一流になるまでの年数には明確な個人差が見られるということになります。

とはいえ、1万時間や10年という期間は自らの成長を考える上での一つの目安になるのではと思います。

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1万時間の修練を達成するイメージ

次に、1万時間を達成した状態をもう少し具体的にイメージしてみたいと思います。

あなたは一流になるプロフェッショナルになるということに対してどのようなイメージをもたれているでしょうか。

私自身は目標設定や目標の達成をよく「登山」に例えて説明していますので、ここでもそのような形で考えていきたいと思います。

日本には無数の山々が存在していますが、あなたが一流になるということは、その山々の中でも特に高くそびえ立つ山の頂に到達するといったイメージになります。

それは富士山をはじめ、3000メートル級の山になるでしょうか。それぐらいの高さにまで至ることができれば、国内では文句なしに一流といってよいのではと思います。

 

その高さをより身近に感じるために、富士山の標高3776mを階段の段数に換算してみます。

一般的な一段の高さで計算してみると……

 

 

18880段となります。

 

切りのいいところで見て2万段ですね。

あなたは1日にどのくらい階段を上っていますか?

その目の前の階段を根気強く、黙々と上りつづけた先に、一流・プロフェッショナルとしてのステージが待っているというイメージです。

当然ながら、山頂から見える景色は地上とは全く異なります。頂に立つ頃のあなたの価値観は、地上にいた頃とはガラリと変わっているかもしれません。

そのくらいの大きな変化が、一流・プロフェッショナルとしてのステージでは見られるということだと思います。

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一流への修練の日々を確実に達成するための方法6選

ではここで、一流への修練の日々を確実に達成する6つの方法について解説していきます。

方法1 : 目標達成への覚悟を決める

最初の段階では、これから3000メートル級の山々の頂を目指すといった覚悟が必要になるでしょう。

生半可は気持ちで挑戦していたのでは、途中で直面するであろう数々の困難に心が折れてしまう可能性があります。

1万時間到達への歩みを開始する前に、自己分析を通して「自己理解」を深め、自分が本当にやりたいことを明確にする必要があると思います。

 

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また、覚悟を決めるという意味では、経済的に余裕がある場合、目標達成へのモチベーションをより強化するために自己投資を行うというのも良いかもしれません。

誰かに学費を出してもらうということに比べると、自分自身でお金を払うことで学習や努力への動機づけがより高まるといわれています。

私の場合は大学院からさらに大学の教員を目指すことにしたので、そこでの学費のために多額の奨学金を借りることにしました。

奨学金といっても本質は借金となりますので、当時は自分の将来に大きな負担を作ってしまったと考えていました。

 

その中でもプラスの面としては、目標達成に向けてより強くコミットしつづけることができたと感じています。

私のようなケースはあまりお勧めはできませんが、自らの学習や努力をより促すために自己投資を行うというのは大いにアリだと思います。

 

もう一点、目標達成への覚悟を決めるために必要なものを挙げるとすれば、それは目標を達成する「目的」を明確にするということです。

なぜ、その目標の達成を目指すのか、その理由となるのが目的であり、目標達成のさらに先にあるものとなります。

目的があなたの中で明確になることで、目標達成へのモチベーションはさらに強化されるとともに、なんとしても目標を達成するという覚悟を形成するものとなっていくはずです。

以下の「関連記事」では、目標と目的の違いや目的を明確にする効果について解説していますのでよかったらチェックしてみてください。

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方法2 : 計画的かつ段階的な目標設定

先ほどの登山の例でいうと、一流やプロフェッショナルに向けて富士山の頂に確実に到達するためには、事前の計画づくりが重要となるでしょう。登山計画の作成は山登りでは常識的な話です。

計画の作成に向けては、その道で一流になるためにはどのような課題をクリアしていく必要があるのかをまず確認します。

そして、それら多数の課題をどのような順序で、どの程度のペースでクリアしていくのかを決めていきます。

そこまで入念に検討を行うことで、計画的かつ段階的な目標設定とすることができます。あとは、そのロードマップに沿ってひたすら作業をつづけていく感じですね。

闇雲に頑張りつづけるよりは、より効率的かつより確実に最終目標に到達することができるでしょう。

計画的・段階的な目標設定なしに山頂を目指そうとする姿は、自力で富士山頂への道を切り開いていくようなものです。

 

そしてもう一点、計画的・段階的目標設定にプラスしておきたき点があります。

それは段階的な目標設定における個々の段差を、可能な限りスモールステップにするというものです。

単純に想像してみてください。これから2万段の階段を上っていくとします。

その個々の段差が小さければ小さいほど、無理なく行動を継続していくことができるでしょう。

一つひとつの段差が小さい場合、段数自体は2万段以上になってしまいそうですが、階段上り自体への抵抗感は少なくなりますので、途中で挫折してしまう可能性は低くなると思思います。

段差を小さくするということは、『こんなに小さくてもいいの!?』と思えるほど、目標という目標を細分化していくイメージとなります。

そうすることで、『目標を達成できた』という満足感や達成感を短いスパンで定期的に得ることができます。

それらは小さい快感情」となりますが、毎日コツコツと行動する・作業を進めるためのモチベーションを補充しつづける、重要な役割を果たしてくれるはずです。

 

方法3 : 自分のペースを見出し、継続する

自分のペースとはまさに「マイペース」と呼ばれるもので、そのような自分独自のペースのもとでは、必要以上にストレスを感じることなく、快適に種々の活動を進めていくことができます

あなたは自分のペースがどの程度のものか正確に把握することができていますか?

自分に合わないペースでの活動は高い確率で長続きしないとともに、場合によっては体調を崩してしまうことにもなります。

一流への修練の日々を確実に達成するためには、スキルアップに向けた活動をとにかく長く継続することが必要です。

そして、そんな長期にわたるコミットメントが可能となるのは、紛れもなくあなたのペースのもとでそれらの活動が展開された時といえるでしょう。

方法4 : モデリング対象の確保

目標の達成を確実に目指していく上で、やはり既に同じ目標を達成している人物をモデルとしていくことは極めて重要であると考えられます。

そのような人物の言動をお手本としていくことをモデリング」といいます。

登山の場合も、ほぼ全員が先人たちが切り拓いてくれたコースに沿って、モデリングしながら山頂を目指しているといえます。

また、モデリングするのは、その人の日々の言動や習慣に限らず、物事の考え方も含まれてくることになります。特に考え方の部分はあなたの価値観に大きく影響する可能性があります

人の価値観は、1つ目のポイントである『目標達成への覚悟』と密接な関係にあると私自身は考えています。

確固たる価値観があなたの中に形成されればされるほど、一流やプロフェッショナルを目指す準備は整っていくといえるのではないでしょうか。

 

方法5 : コミュニティーへの参加

ある目標の達成を自分一人で成し遂げられる人は必ずしも多くはないのではないでしょうか。

やはりお互いに切磋琢磨することができる仲間がそばにいてくれることで、達成の可能性は高まっていくと思われます。

そのような意味でも、同じような目的意識を持ったメンバーが集まるコミュニティーに参加するというのは重要なポイントではないでしょうか。

上で述べたモデリングの対象を確保する上でも、コミュニティーへの参加は都合が良いといえます。

私の場合は大学院の研究室に所属し、専門分野は異なれど、大学の教員を目指すメンバーたちと机を並べながら、情報交換をしたり、刺激を与え合いながら目標の達成を目指して日々作業をしていました。

当然そこには競争意識が働きますので、途中でモチベーションが低下してしまうということは少なくなると思います。

 

方法6 : 学びながら他者へ教える

学習の定着率を最も高める学習方法は、学習した内容を他者に教えることだといわれています。

この考え方に則れば、スキルを磨き上げる修練と並行して、自らの経験やこれまでに学習した内容を後輩や後進等に伝授する作業を進めていくことが、一流を目指していく上で効果的であると考えられます。

流れとしては、『わかっている』、『できている』、そして、『教えられる』の3面の達成を順に目指していく形となるでしょう。

経験されている方はお分かりになると思いますが、学習した内容を他者に分かりやすく言葉で伝えるということは、思った以上に難易度が高い作業となります。

小学生にも簡単な言葉で分かりやすく説明ができるようになってはじめて、そのスキルの全体像を真に理解できたといえ、その後のさらなるスキルアップも望めるはずです。

「教えること」の学習効果についてさらに詳しく知りたい方は、以下の「関連記事」もぜひチェックしてみてくださいね。

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まとめ

今回はキャッチーな数字である1万時間の法則に焦点を当て、一流やプロフェッショナルに向けて、何日にもわたる修練を確実に達成していくための方法について述べました。

この記事で紹介をした方法を改めて一覧で示します。

  1.  目標達成への覚悟を決める
  2.  計画的かつ段階的な目標設定
  3.  自分のペースを見出し、継続する
  4.  モデリング対象の確保
  5.  コミュニティーに参加する
  6.  学びながら他者に教える

 

個人的には、最初の目標達成への覚悟を決めるが最も重要ではないかと考えています。

もっと具体的にいえば、その道の一流やプロフェッショナルになって、『その先の人生をどのように歩んでいきたいのか』という生き方までの意味を含んでいると思われます。

そこまで可能な限り明確にすることによって、目標達成に向けた決意は固めていくことができるのではないでしょうか。

決意を固めるタイミングに、年齢的に『早すぎる』は決してないはずです。

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