スポーツの大事な場面では『ここ一本、集中!』とよくいわれます。これはつまり、パフォーマンスの発揮と集中力とは密接に関係していることを意味しています。
スポーツに限らず勉強やビジネスでも優れたパフォーマンスを発揮していくために、必要に応じて集中力を高め、それを維持できるようになっていきたいですよね。
そこでこの記事では、『集中力が続かない…』ときの対処法について述べていきたいと思います。
集中するとは
「作業に集中している」は、以下のように言い換えることができます。
自分のエネルギーを、その作業だけに投入することができている状態
逆に「集中できていない」とは、そのエネルギーを目の前の作業に限らず、心配事や悩み事等の別のことにも使ってしまっているということです。
また、エネルギーという言葉にあるように、集中するためにはエネルギーが必要です。つまり、エネルギーが不足している状態では『思うように集中できない』『集中力がつづかない』といった結果になってしまいます。
そしてこのことは、集中力を高めていくためのヒントを私たちに提示してくれていると思います。
集中力はトレーニングによって高めるもの!?
集中力は児童・生徒、学生、ビジネスパーソン、そしてアスリート(スポーツ選手)が本番でその力ををいかんなく発揮するために欠かすことができないものです。
アスリートに対するメンタルトレーニングの文脈では、集中力はトレーニングによって高めることができる能力の1つとして位置づけられています。
一方で、心身へ負荷がかかるストイックなトレーニングに限らず、ほんの少しの工夫によっても集中力は高めていくことができます。
それら手軽に実施することができる対処法を6つ、以下にまとめてみました。
集中力が続かないときの対処法
その1: 休憩する
私たちが1日に使えるエネルギーは無限ではなく有限です。集中している時もそのエネルギーは消費しています。つまり、集中するためにはエネルギーが必要というわけです。
エネルギーの残量がゼロに近い状態で集中したり、集中しつづけることは難しいです。その場合は思い切ってその日の作業を閉じ、休憩に移った方が賢明ですね。
また、これは経験的にいえることですが、一度、一定時間集中することができたら、またつづけて集中しようとしない方がいいでしょう。とりあえず小休憩を入れてリフレッシュを図るべきです。
ここでの小休憩の役割は端的にいえばエネルギーの回復(チャージ)です。また心身の準備が整ってきたら、再びスムーズに集中モードに入っていけると思います。
その2: 精神状態を良好にする
人は何か心配事・悩み事があるとき、落ち込んでいるときはやるべきことに集中することができません。やるべきことではなく、反芻思考に集中している形ですね。
意識を目の前の作業だけに向けていくためには、精神状態を可能な限り良好にしておくことが望ましいです。
ただ、「良好」といっても必ずしもポジティブにする必要はありません。ニュートラル(中立)な状態で十分だと思います。ポジティブなことばかり長々と考えるのも実はしんどいですからね。
その3: デスクの上を整理する
人間の視覚からは常に膨大な量の情報が入ってきています。
それらをすべて認識しているわけではありませんが、徐々に集中力が落ちてくると作業とは関係のない情報が気になりだし、そのことでさらに集中できなくなるといった悪循環に陥ってしまう恐れがあります。
つまり、デスクの上が散らかっているというのは、自ら集中力が続かない環境を作っているようなものです。
机の上は定期的に集中して片付ける必要がありそうですね。
◆ カテゴリー:思考

その4: 環境の力を借りる
一人では集中力が続かない場合は図書館やカフェに足を運び、そこでの環境の力を借りるのも手です。
集中モードの人たちの中に入ることで、不思議と自分も比較的長期にわたり同じモードで活動することができます。
また、それと似たところでいうと、作業する場所を少し変えてみるだけでも、集中力をアップできる効果はあります。
いまはノートPC一台あればいつでもどこでも仕事ができるので、工夫次第で集中力を維持しやすい時代ともいえますね。そこで必要なのは、ただ場所を変えるだけです。
加えて、自宅での作業の場合であれば、部屋のレイアウトを変えることによっても集中力アップの効果はあります。
私も高校生の頃、寮の部屋のレイアウトを定期的に変えては集中力アップの効果を実感していました。
その5: 作業時間を明確にする
人間は取り組む時間を明確に決めると、通常よりも集中できるというところがあります。
『さあ、これから○○に取り組もう』よりも、『これから○○に30分間取り組もう』の方が集中力はアップします。
前者の時間的制限がない場合は集中できていない分、別のことに気がいってしまい、作業効率はさらに悪化する可能性があります。
そもそも、人間の集中力が持続する時間は限られていますので、20分、30分と取り組む時間を少な目に区切った方が、集中力を上手くコントロールしていくことができると思います。
その6: 作業内容を明確にする
先に述べた「作業時間を明確にする」に加えて行いたいのがコレです!
作業時間を決めてなんとなく机に向かっても集中力は高まりません。その限られた時間のうちに何に取り組むか明確にすることで集中力はみるみる高まってきます。
なので、これから30分間資格の勉強をする、外国語の勉強をする、読書をする等、やるべきことを明確にすればするほど、迷うことなく・ブレることなく、その作業に限られたエネルギーを全力投入していくことができます。
まとめ
最後に改めて、この記事で紹介した対処法を一覧で示します。
- 休憩する
- 精神状態を良好にする
- デスクの上を整理する
- 環境の力を借りる
- 作業時間を明確にする
- 作業内容を明確にする
繰り返しますが、集中して活動するためにはエネルギーが必要です。変な言い方ですが、タダで集中できるわけではありません。
集中するためには必要なエネルギーの確保と、それを1つのことに有効に使うための工夫が必要です。その上で私自身は、前者のエネルギーの確保が結構重要ではないかと感じています。
なぜなら、「ソーシャル疲れ」という言葉にもあるように、いまは手元のスマホによってそのエネルギーがだいぶ消費されている可能性があるからです。
『スマホに集中できない!』なんてこと、確かにありませんよね。。
◆ カテゴリー:行動・習慣

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